神戸・六甲山小でまきストーブに「火入れ式」 児童ら火おこし、ひと足早く冬支度
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秋の深まりを告げる二十四節気の「霜降」に当たる23日、標高795メートルにある六甲山小学校(神戸市灘区六甲山町)で、玄関にある石造りのまきストーブに火をともす「火入れ式」があった。4~6年の児童約30人が自分たちで火をおこし、ひと足早い冬支度を済ませた。 【写真】迫力の急こう配、森に包まれるミニモノレール 同校では10月になると朝夕の冷え込みがきつく、最高気温は15度前後となり、真冬は3度前後にまで下がる。朝に10度を下回るとストーブをつけるという。 児童たちはひんやりと肌寒い体育館で数班に分かれ、木の板と棒をこすり合わせる「舞錐式」でわらに種火を作った。焦げたにおいが漂い、白い煙が立ち上ると、手動のエアポンプを使って懸命に空気を送った。 「燃えろ! がんばれ!」。なかなか火が出ない班も低学年の応援を受け、やっと炎が上がると拍手と歓声が湧いた。その後、火はトーチに移してストーブに入れ、児童たちは早速手をかざして暖を取った。 5年の男児(10)は「煙が目に染みて苦戦したけど、最後の最後でやっと火をおこせた。ストーブはぽかぽか暖かい」と笑顔だった。(井筒裕美)