大学か社会人か 決め手は大阪桐蔭・西谷監督…悩む元西武捕手の運命変えた一言
現在開催中の社会人日本選手権…岡田さんは注目するENEOS
プロ入り後も社会人野球の動向は気になっていた。同じく社会人野球を経てプロ入りした熊代聖人さん(現西武コーチ・日産自動車→王子製紙)とは社会人時代の思い出話や大会の中継を見て盛り上がっていたという。「社会人野球経験という共通の話題で盛り上がるのは“あるある”。社会人野球出身者の横のつながりも強いと思います」と話す。 プロでもたびたび社会人野球を経験してよかったと思うシーンがあった。「社会人野球では練習でも常に全力疾走して、ノックでも誰一人抜いてないんです。自分は普通だと思ってやっていたんですけど、『やっぱりしっかり振れているね』とか、『全力疾走できているね』と周りに言われて。当たり前のことをしているのに、そう言ってもらえるのは、やっぱり社会人野球で常にやっていたからかなと思います」 今年も京セラドームで32チームが火花を散らすこととなる。この球場をよく知る岡田が選手へアドバイスを送る。「京セラドームは左翼・右翼が広くホームランが出にくい球場なので、大きいのを狙いすぎないようにしたほうがいいですね。それからキャッチャー目線で言うと、社会人野球の応援って、拡声器を通しての声援なのでかなり大きく聞こえますし、その応援団は内野側スタンドということで距離も近い。加えてドームで反響するということもあって、声の指示が通りにくいんです。プロ野球よりもです。だから普段から大声出して練習するとか、連係の確認はしっかりしておくべきですね」。 「第49回 社会人野球日本選手権大会」は10月29日から11月9日までの12日間にわたって開催される。岡田さんの注目チームはENEOSという。「怪我をしている時にENEOSさんと試合をやりました。やっぱりこのチームは違うなって思ったんですよね。僕らが見習わないとな、と。全力疾走もそうですし、はじめのアップにしても、みんな足が揃っていました。なんだかすごいなって感心しましたね。バッターも『やれ』って言われたことを徹底してやるチームでした。大久保(秀昭)監督ですよね。今大会も活躍に注目したいと思います」。大久保監督は25日に退任を発表。日本選手権が最後の大会となる。14年間にわたるENEOS指導者生活の有終の美を飾れるか。
「パ・リーグ インサイト」編集部