第93回選抜高校野球 カタリナ、心躍る初切符 夢見た舞台へ一丸(その2止) /愛媛
創部5年目の若いチームが甲子園をたぐり寄せた。持ち味は「打ち勝つ野球」。秋季県大会では4試合を通じて一度もリードを許さず他校を圧倒して初優勝を飾った。2年ぶり2回目の出場だった四国地区大会では高松商(香川)、小松を降して決勝に進出。明徳義塾(高知)に1―5で敗れたが、新鋭校の快進撃は多くの注目を集めた。 打線はパンチ力のある打者がそろう。4番に座る川口翔大(しょうだい)内野手(2年)は打率4割4分で8打点。巧打の高岡唯外野手(2年)、機動力のある足達遥都(はると)捕手(2年)もそれぞれ打率4割を超えている。四国地区大会準決勝で決勝打を放つなど勝負強さに定評のある堀越璃雄(りお)内野手(2年)も注目だ。 絶対的エースとして君臨するのは、右腕の桜井頼之介投手(2年)。身長170センチ、体重58キロと大柄ではないが最速145キロの直球にキレのあるスライダーを織り交ぜて公式戦8試合で51奪三振、防御率1・15と安定感を見せた。 ……………………………………………………………………………………………………… ◆学校プロフィル ◇卒業生に徳野涼子さん 1925年に開校した全日制の私立学校。2016年に女子校から共学となった。校訓は「誠実 高潔 奉仕」。普通科と総合学科、看護科があり、生徒数は1027人。 野球部は共学化に合わせて16年に創部された。同年夏の愛媛大会では1年生部員のみで8強入りしている。部員数は現在40人。 創部当初からチームを引っ張る越智良平監督(39)は宇和島東の選手として春夏の甲子園を経験。早稲田大では主将を務め、02年に東京六大学リーグ春夏連覇を果たした。 他にバスケットボール、バレーボールなども全国レベル。卒業生にビーチバレーのアテネ五輪代表の徳野涼子さんら。 松山市藤原町468(089・933・3291)。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇対戦成績 【公式戦】 <秋季中予地区予選> ▽代表決定戦(9月15日) 9―0 北条 <秋季県大会> ▽1回戦(9月26日) 5―1 今治西 ▽準々決勝(27日) 12―0 吉田 ▽準決勝(10月3日) 6―1 小松 ▽決勝(4日) 11―1 松山城南 <秋季四国地区大会> ▽準々決勝(10月25日) 4―1 高松商(香川) ▽準決勝(31日) 3―2 小松 ▽決勝(11月1日) ▲1―5 明徳義塾(高知) …………………………… 8試合7勝1敗(▲は敗戦)