「なめてたら全滅した…」ファミコン版『ドラクエ』序盤のザコが「恐怖の難敵」になる瞬間
■もはや全滅必至の「麻痺」…「まんげつそう」が足りなくなるほど厄介な『ドラクエ3』の「キラービー」
全滅の恐れがあるステータス異常といえば「麻痺」だ。『ドラクエ3』から登場したのだが、戦闘中に回復しないどころか、戦闘終了後も麻痺状態がしばらく続く。ちなみにパーティが全員麻痺してしまったら全滅してしまうので、まさに恐怖の攻撃だった。 この麻痺を仕掛けてくるのが、序盤の難敵「キラービー」だ。コイツは森に囲まれたカザーブ周辺で登場する。連戦となるケースも多く、しかもキラービーは集団で登場しがちだ。連続麻痺なんて事態になるとつい逃げたくなってしまうが、回り込まれるとさらに麻痺させられてしまう。筆者も何度も麻痺させられ、攻撃のターンが遅い戦士にイラついたものだった。 この麻痺を回復できるのは、呪文の「キアリク」と、アイテムの「まんげつそう」。この時点ではさすがに「キアリク」を覚えていないので、「まんげつそう」に頼るしかない。だが、この「まんげつそう」を持っている仲間が麻痺してしまったら本末転倒である。 この「まんげつそう」をたくさん買っておきたいところだが、30ゴールドもするし、仲間4人分の装備を揃えないといけない本作では金策に困ってしまうもの。 ちなみに麻痺した魔法使いと僧侶を助けようとして、戦士で「まんげつそう」を使おうとしたら、ターンが来る前に麻痺させられてしまい、まさにコントローラーを投げつけた記憶がある。もちろん「ぼうけんのしょ」が消えてしまい、泣くことになるのだが……。 さらに、後半に登場する「じごくのきし」も「やけつくいき」で麻痺させられるので手強かった。しかもこちらは2回攻撃を仕掛けてくるため、またもやコントローラーを投げつけそうになったものだ。
■メダパニが怖かった「混乱」…さっさと倒したかった「げんじゅつし」や「おどるほうせき」
「メダパニ」の呪文が登場した『ドラクエ3』では、「混乱」のステータス異常にも苦しめられた。 仲間が混乱状態になると、味方に猛然と攻撃してくるから脅威だ。敵を攻撃してくれてもいいのに、なぜか味方を対象にしてくるから困ったもの。メダパニ使いは序盤では登場しないが、中盤以降になると「げんじゅつし」や「きめんどうし」、「おどるほうせき」が唱えてくるから厳しい戦いを強いられる。 混乱状態になると、単純に敵が一人増えてしまうことと同じだ。しかも、パーティが一人になるまで味方を攻撃してくるから本当に厄介なのである。混乱を治すにはパーティアタックで仲間を攻撃するしかない。 これは「眠り」でも同じなのだが、眠りの場合は手加減のような攻撃になる一方、混乱の場合は容赦なく全力攻撃を放ってくることになる。戦士が攻撃したら魔法使いなんて大ダメージを喰らってしまい、下手すれば死んでしまうほど。仲間にやられるなんて、こんな理不尽なことはないだろう。 とっさに思いつけばいいのだが、混乱した仲間をラリホーで眠らせるほうがまだいい。敵が一人増えるくらいなら、味方が一人減るほうがいいだろう。 ちなみに「おどるほうせき」は、マヌーサ、ボミオスといったこちらの妨害を仕掛けてくる困ったモンスターだった。ダーマ神殿周辺に登場する「げんじゅつし」も、「メタルスライム」と一緒に出てきて、メタル狩りを妨害してくる。本当に勘弁してほしかった……。 敵から受けたステータス異常には、本当に苦しめられた。ファミコン版のステータス異常は、ほかにも幻に包まれる「マヌーサ」が有名だろう。 だがそんな事態に出くわしたとき、肉弾戦や呪文攻撃に切り替えるか頭を悩ませることも、『ドラクエ』の戦闘においての面白さなのもまた事実だ。
ジャッキー