【都市対抗】2打席連続弾でV貢献の三菱重工East主将 弟の広島・矢野雅哉に「もう何も言わせません」
「今日はラッキーボーイでした」
場内インタビューでは「優勝したぞー!」とスタンドに向かって声を上げ、喜びを爆発させた矢野。実は決勝が行われた7月30日は30歳の誕生日。「日程を見たときに、勝ち上がっていけば決勝が誕生日だと分かっていたので、それがプレッシャーになってノーヒットだったのかもしれません。ただ、決勝も『ノーヒットでいい。その代わりに、チームへ流れを持ってこられるスイングをしよう』と思っていたのですが、今日はラッキーボーイでした」 矢野の弟は広島で活躍している矢野雅哉。決勝前夜には電話で話をしたそうで「弟から『打たなくていいから優勝しろ』と言われたので、『生意気だな』と返しました。決勝は自分が打って勝ったので、もう何も言わせません」と笑顔を見せた。 今季からチームの主将を務めているが、高校、大学時代もキャプテン。「チームがダメなことをしていたら怒れるので、任されているのだと思います」。今回は佐伯功監督(東北福祉大)から主将に指名されたそうだが「昨年までキャプテン・平野智基さんがチームの土台を作ってくれていたので、あとは自分のプレーと声の推進力で引っ張っていくだけでした」と話し、佐伯監督も「今年からキャプテンになったのですが、しっかりとチームをまとめあげてくれました」と認めている。 「もともと技術は各個人が持っていたのですが、今年はメンタル面が成長したと思います」と優勝の理由を挙げた矢野。今後に向けて「すぐにJABA長野大会がありますし、秋の日本選手権もやるしかない」と二大大会の連覇を目標に掲げ、常勝チームを目指していく。 文=大平明
週刊ベースボール