アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」、EU当局が販売承認を勧告…「メリットがリスクより大きい」
欧州連合(EU)の薬事当局「欧州医薬品庁(EMA)」の加盟国代表らによる評価委員会は14日、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、条件付きで販売承認を勧告した。7月には否定的な見解を出したが、再審議の結果、副作用が出やすい遺伝子タイプの人を除くと、「病気の進行を遅らせるメリットが、リスクよりも大きい」と結論づけた。
レカネマブは、日本の製薬大手エーザイが米製薬会社バイオジェンと共同開発した。脳内の異常なたんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を取り除き、アルツハイマー病の進行を抑える。
同委員会はエーザイの請求に応じて再審議し、副作用のリスクが高い遺伝子タイプの人以外を対象とし、承認勧告した。英国でも同様の条件で8月に承認されている。EUの執行機関・欧州委員会は、67日以内に販売承認の可否を決定する。