あす告示の兵庫県知事選、自主投票の自民票が焦点に…維新は清水氏の公認・推薦せず
兵庫県の斎藤元彦前知事(46)の失職に伴う知事選は31日、告示される。今回の知事選を巡っては、自主投票を決めた自民党支持層の票の行方が焦点になりそうだ。 【写真】厳しい表情で県庁を後にした斎藤前知事
自民は、知事選で独自候補の擁立を模索したものの見つからず、断念した。前回の知事選では、日本維新の会とともに斎藤氏を推薦したが、県議会として斎藤氏の不信任を決議した経緯から、所属議員に対し斎藤氏の支援は禁止とした上で、自主投票を決めた。
自民は27日投開票の衆院選で、県内の比例票約230万票のうちトップの約53万票を獲得している。
自民県議37人のうち9人は28日、稲村氏と面会し、公約について説明を受けた。参加した1人は「自分たちで候補を探すのが難しくなった以上、斎藤氏の再選を阻止するために稲村氏を支援したい」と語る。
一方、「政策が合わない」などとして稲村氏の支援に難色を示す県議もおり、ある県議は「対応は検討中」と話した。
維新は、知事選への関与の度合いで頭を悩ませている。清水氏が、維新を離党し、公認や推薦を受けない意向を示したためだ。
衆院選の県内比例票で、維新は自民に次ぐ約44万票を得たが、前回から30万票以上減らした。斎藤氏に対し、一連の問題で擁護しているような印象が広がったことが一因とみられる。衆院選でも、県内小選挙区の維新候補者が知事選に言及する場面はほとんど見られなかった。
維新県議団幹部は「清水氏の支援に力を入れると、維新色が強まり、票が離れてしまうかもしれない」と懸念する。維新共同代表の吉村洋文・大阪府知事も応援に入る予定は現時点ではないという。
公明党は、自主投票とする方針。