"驚異の的中率"お股ニキ氏が全力分析!! 2024プロ野球「大化け」する野手は誰だ!?
続いてお股ニキ氏はDeNAのキャッチャー、山本祐大の名を挙げる。昨季は最多勝に輝いた東克樹と共に最優秀バッテリー賞を受賞。3月の欧州代表との強化試合で侍ジャパンのメンバーに初選出された25歳だ。 「独立リーグの滋賀ユナイテッドBCからドラフト9位で入団し、ここまで駆け上がってきたのがまずすごい。守備、打撃、配球、頭脳、ゲームコントロールと、すべてが素晴らしく、私は昨季の東の活躍も、山本が引き出したものだと思っています」 捕手ではもうひとり、まだまだ発展途上ながら注目の選手として、日本ハムの開幕マスクを務めた高卒6年目の23歳、田宮裕涼も挙げてくれた。開幕1週間の時点で打率5割超の固め打ち。その後も打率3割台をきっちりキープするなど、バッティングを売りにする新進気鋭のキャッチャーだ。 「当て感があり、バットコントロールが優れているので、打率が残せています。反対方向にチョコンと当てるバッティングだけでなく、強い打球も打てるようになればさらに良くなる。ただ、配球面ではまだ球数を要してしまっているので、経験を積んで伸ばしていってほしいです」 スラッガー系では、阪神2年目の森下翔太、広島の中堅、堂林翔太の〝W翔太〟の名前が挙がる。 「今季は両リーグ共にホームラン数が激減するなど、飛ばないボールの影響も明らかなのですが、そのような状況をものともせず、ボールを飛ばす能力を持っているのが堂林です。この感覚は彼特有のものですね。 一方の森下は打率が低い割に、とにかくチャンスに強い。相手ピッチャーはピンチの場面で、得点圏のランナーをかえすまいと、ストレートや変化球を低めに投げることが多いのですが、森下はその低めのボールをうまく拾える打ち方をしているんです。結果として、得点圏でのホームラン、打点が増えます」 実際、森下の打率は2割台前半からなかなか上向かないが、本塁打数、打点数は常にリーグ上位。同点打や決勝打などの殊勲打も多い。 そのほか若手やルーキーで注目の大化け候補としてお股ニキ氏が挙げたのは、巨人の若手2選手、開幕スタメンを飾った新人の佐々木俊輔と、2年目の萩尾匡也だ。 まずはオープン戦で打率4割を記録し、イチロー(元マリナーズほか)のような打撃をするため、〝ササロー〟とも称される佐々木について。 「私自身、巨人の春季キャンプを取材していて、思わず目に留まったのが佐々木でした。まったくノーマークの選手だったため、そのバッティングフォームを見て、『門脇 誠かな?』と勘違いしたほどです。 ファウルの仕方、とらえたときの右中間へのライナー、打球と足の瞬発力、そして、フルスイングなのにボテボテのゴロを打って内野安打にしてしまうところが確かにイチローに似ています。ブレイクとまではいかないものの、かなりいい選手なのは間違いないです」 一方の萩尾は、慶応義塾大学時代に東京六大学で三冠王を獲得。ドラフト時にもお股ニキ氏が高く評価していた選手だ。 「谷 佳知(元巨人ほか)的な打ち方でもあり、実戦的な選手。投手が投げるスラッターなどの半速球を引っかけながらも飛ばすことができる。まだ線は細く、守備と走塁に課題はあるものの、佐々木同様に期待度は高い選手です」