元二刀流のパイレーツ・スキーンズ、大谷翔平からの“挑戦状”にも「現状に十分幸せ」 初の直球被弾も悔いなし
◆米大リーグ パイレーツ10―6ドジャース(5日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク) 【動画】さすが!大谷翔平、全米注目ルーキーから15号2ラン!! パイレーツの新人、ポール・スキーンズ投手(22)が5日(日本時間6日)、本拠地・ドジャース戦に先発し、5回6安打3失点8奪三振でデビューから無傷の3勝目を挙げた。 憧れの大谷を打席に迎えて、ルーキー右腕は腕を振った。「力と力の対決と呼んでほしい。最初はうまく打ち取れたし、(第2打席も)いいボールだったけど、彼はマジでいい選手だから、あの球でもああいうことが起きる。帽子を取って敬礼しなきゃいけない。率直に言って、こういう対戦のためにこの(MLBの)試合があるんだ。打たれたことはハッピーじゃないけど、それも試合の一部だ」とスキーンズは“ザ・対決”を振り返った。 初モノづくしの試合となった。走者を置いた被弾も、直球をサク越されたのも初めて。直球で長打を許したのは、2回にヘイワードに許した右越二塁打が初めてだった。93球のうち100マイル(約161キロ)超は3割以上を占める29球。大谷との対決は3打数2安打だったが、初回には直球3球で空振り三振。直球を被弾した内容にも悔いはなかった。 元々は捕手で、投手としての才能も開花したスキーンズ。「彼(大谷)の姿に感銘を受けて、僕もやれるかもしれないと、ぎりぎりまで続けることができた」。15歳の時にエンゼルスタジアムで生観戦した衝撃を胸に、大学時代まで投手と捕手の二刀流に挑戦してきた。 試合後、大谷が「ぜひ打席に立ってほしいなと思います、彼に」と語ったと伝え聞くと、「なんてこった!」と少し驚いた顔で笑った後で、「キャンプでやってみるかもしれないけど、今の自分の現状に十分幸せだ」とも語った。念願のメジャー入りを果たし、投手としての道は始まったばかり。二刀流がいかに困難かを知るからこそ、気軽に大谷の“挑戦状”を受けられないのも、正直なリアクションだった。
報知新聞社