イジメられた末、不良に転身！？

中学生になったリュウくんは、不良グループの仲間に。同級生からの嫌がらせはなくなりましたが、新たな困難がリュウくんを襲います。 【マンガ】「「中卒？」と鼻で笑われ…不良少年がぶつかった就職の壁」のマンガページをまとめて読む 漫画家のおがたちえさんが、不登校サバイバーの徳永竜備さんを取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。(毎週水曜更新)

リュウくんの場合　第2話

居場所と仲間を得たリュウくん

中学に入っても続いていたイジメは、不良グループの仲間に入ることでおさまります。しかし、家庭環境の悪さは相変わらずでした。

楽しそうな同世代とすれ違い涙…

中学卒業後に就職したリュウくん。あまりの給料の低さに転職を決意するも、理不尽な壁にぶつかります。

リュウくんのコメント

リュウくん

中学校を卒業する頃、自分の進路について悩みましたが、高校を卒業するという選択肢はありませんでした。貧困やいじめの影響で小学4年生以降の学びを放棄しており、勉強に対して大きな苦手意識を持っていたからです。 これまで小学校、中学校と勉強できなくて苦しかったのに、どうしてまた高校で3年間苦しい思いをしなければならないのかと思っていました。人間関係も含め、高校で上手くやっていく自信がなかったので、消去法的に働くという道を選択しました。 当時は、「中卒・資格なし」という経歴が足枷となり、自分の生き方すら自分で選べないというもどかしさを抱えながら生きていたのを覚えています。

臨床心理士・橋本紋加先生のコメント

橋本紋加先生

社会的には不適切な集団であっても、自分が所属していると感じられる集団があることはリュウくんにとって安心につながったのではないでしょうか。 しかし、学校での一般的な教育機会を失ってしまったリュウくんは、知識や待遇などさまざまな面で「ふつうとちがう」という壁にぶち当たってしまいます。普通に生活している同年代が憎らしく思えるほど、リュウくんにとってマイナスな体験であったでしょうが、理不尽な扱いをうけるたびに「環境を変えたい、そのためにどうしたらいいか」という原動力につながっていったように思います。