科目構成は維持、教員の負担軽減図り「脱ゆとり路線」も継続 学習指導要領改定諮問
これまでにない大きな教育方針の変更だったが、今回の諮問で方向性が維持されることは評価したい。ただ、現行の学習指導要領の柱で、児童生徒の能動的な取り組みを求める「主体的・対話的で深い学び」の観点からは、現場で児童生徒に向き合う教師の質の向上がさらに求められる。
GIGAスクール構想により、1人1台端末の環境は整ったが、どう活用していくかは、人工知能(AI)をはじめとしたデジタル環境の変化に伴い難しくなる。学習量を減らさずに、標準授業時数の裁量を学校側に持たせることは、探究心を養う上でも必要だろう。現行の趣旨をさらに深掘りし、徹底すべきだ。
自民党が少数与党になり政治情勢の変化がこれからの中教審の議論に影響しないか注視したい。(談)