北朝鮮、打ち上げた“偵察衛星”「来月から公式に運用」
日テレNEWS NNN
北朝鮮が21日夜、弾道ミサイルの技術を用いて打ち上げた偵察衛星について、北朝鮮メディアは、来月から公式に運用が始まると明らかにしました。 国営の朝鮮中央通信は22日午後、21日夜に打ち上げた偵察衛星について、1週間から10日間の制御プロセスを行った上で、来月1日から公式に偵察任務を始めることを明らかにしました。 これは、北朝鮮の宇宙当局の担当者が金正恩総書記に報告したもので、金総書記に、22日午前9時すぎに撮影したグアムのアメリカ軍基地の衛星写真なども提示されたということです。 この衛星をめぐっては、22日朝の「労働新聞」の一面に、暗闇の中、ロケットが炎を噴き出し上昇する様子を捉えた写真が大きく掲載されました。別の写真では、打ち上げに立ち会った金総書記が上空を見上げる様子や、技術者らに囲まれ笑顔を見せているのも確認できました。 金総書記の動静が伝えられたのは、先月、ロシアのラブロフ外相との会談をめぐる報道以来、33日ぶりです。 北朝鮮メディアは、今回の打ち上げについて成功したと主張していて、「打ち上げは自衛権を強化する合法的な権利で、戦争準備態勢の強化に大きく貢献することになる」と強調しています。 その上で、今後、早い時期に追加で数基の偵察衛星を打ち上げる計画を明らかにしました。 北朝鮮としては、打ち上げの成功を誇示し、国内に向けても大々的に報じることで、国威発揚を図る狙いがあるものとみられます。