「自分と他人と比べて、落ちこみやすい子」が ”そうじ”で変わる理由
私も以前、ある作家さんと自分を比較して、すごく落ち込んでしまうことがありました。 あの人はあんなにできている…… あの人は、あんなに上手に言葉で伝えられている…… 比較をあげればきりがないほどです。いくら比較したところで、その人になれるわけでもありません。また、なれたとしても、それは自分の良さを失うことになるのだと気がついたのです。そこから、人と比較するクセを払拭することができました。 子どもの頃は自他の区別をつける時期がどうしても必要で、人と比較してしまいがちになるときがあるのですが、成長していく中で、そこから自分にしかないものを見つけていくことが、とても大切なのです。 身長の伸び方に違いがあるように、学ぶ速度や伸び方にもその子のペースがあるはずです。誰かとの比較ではなく、昨日の自分と比べてできたことがあったのなら、それで充分なのです。 その点、そうじは他人との比較ではなく、どこまでいっても過去の自分との比較になります。今日はここを整理できた。今日はここの汚れが取れたと、成果がすぐに見えるのもそうじの良いところです。 このように、「できたこと」を数える日々を送っていると、自尊心も強くなります。他人との比較から抜け出すことは大人になることの一つなんだと、部屋のそうじを一緒にしながら、ぜひお子さんに伝えてあげてください。
舛田光洋(そうじ力研究家)