「4.25」米ラスベガスで井上尚弥vsカシメロ3団体統一戦が正式決定!戦略は意外にも「じっくり」「冷静」「クール」
そして、この試合の向こうには、続きの夢がある。 過去にミドル級のバーナード・ホプキンス。ジャーメイン・テイラー(いずれも米国)、クルーザー級のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)、そしてスーパーライト級時代のテレンス・クロフォードの(米国)の4人しか成し遂げていない4団体統一王者だ。もちろん、バンタム級では初。まさに歴史を塗り替えることになる。 残りひとつのWBCのベルトは、弟の拓真が統一戦で敗れたノルディ・ウーバーリ(フランス)が持っている。次の防衛戦は、ランキング1位となったドネアが挑戦する予定で、その試合の入札が、先日行われ、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)と、関係の深いTGBプロモーションが40万1000ドル(約4360万円)で落札している。この試合の勝者が井上のターゲットとなる。 「今は、この次の試合のことだけ。WBCの行方? 別に」と井上は言うが、ウーバーリなら「弟の敵討ちしたい」と願っていた相手だし、ドネアならば、これまた因縁の再戦となる。 また9日にはWBAの正規王座決定戦として、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)と、リボリオ・ソリス(ベネズエラ)が戦う予定で、この勝者も井上の次期対戦候補として浮上してくるだろう。 ビッグマッチが次から次へとやってくるのは井上が待ち望んでいた展開。 「スーパーフライ級で叶わなかった試合がバンタム級に上げてから実現し納得のいくマッチメイクができている、そこにモチベーションを置いて戦っていきたい。初めてのメイン。パウンド・フォー・パウンド(階級の垣根を外してのランキング)3位にふさわしい試合を世界のファンにお届けしたい」 パウンド・フォー・パウンド3位にふさわしい試合とは?と聞かれた井上はニヤっと笑う。 「それは(試合を)見てもらえれば。いつも通りの試合をラスベガスで見せるだけ」 井上は、明日2日からグアム島での1次走り込みキャンプに出発。6日に帰国すると、12日からは、カシメロと同じフィリピン人の世界上位ランカー3人がスパーリングパートナーとして来日。カシメロを意識したスパーリングが本格化する。