『全領域異常解決室』©フジテレビ

　雨野小夢（広瀬アリス）が神の記憶を失う過程が描かれた前回。『全領域異常解決室』（フジテレビ系）第8話では、テミスホールディングスCEOの寿正（野間口徹）の真の目的が明らかになる。 【写真】ラストに再び訪れた衝撃的なシーン 　寿正が前回のラストで語った修理固成。犬塚真澄（関めぐみ）が研究していた人魚のミイラを使って、神の総入れ替えをすることが目的だ。これまで何度もどんでん返しが待ち受けていただけに、安易にヒルコであると断定することは難しかったが、第8話の冒頭で月読命（ツクヨミノミコト）の佃未世（石田ひかり）との会話の中で、寿正は「犯行声明は出しておきます」と語っていることからも、ヒルコである可能性が高くなってきた。とはいえ、まだ公式サイトの相関図のヒルコが「？？？」となっているように、断定するのは時期尚早だろう。 　今度は東京で4件の連続餓死殺人事件が起こる。普通の生活を送っていた人が、たった一晩で餓死してしまうといういかにも神が関係していそうな事件だ。彼らには性別、年齢、職業のどれも共通点はないが、4人とも腕時計の時間が狂っていた。それは何を意味するのか。現場付近の防犯カメラには佃の姿が映っており、時間を操ることができる月読命の能力が関係しているということだ。仮に佃が人間の殺害を行っているとするならば、それは神の範疇を超えており、神によって裁かれることになるだろうと、宇喜之民生（小日向文世）は語る。 　第8話では相関図が大きく変わることになった。警視庁捜査一課の荒波健吾（ユースケ・サンタマリア）と二宮のの子（成海璃子）は当初から全決のことをよく思ってはいなかったが、過食窒息事件で大隈美容クリニックから押収した人魚のミイラを盗んだ可能性がある人物として小夢の名前が挙がったことで、全決がヒルコと結託しているのではないかと疑う。そこで荒波は直毘吉道（柿澤勇人）に協力を持ちかける。 　一方で、興玉雅（藤原竜也）と小夢は佃がオーナーをしているスナックへと向かう。佃には娘がいたが、ネットで炎上した動画の犯人であるというデマが広がり、自ら死を選んだという。佃はそんな娘を死に追いやった悪質な書き込みをした4人を特定して、復讐しようとしていたのだ。2人は芹田正彦（迫田孝也）と豊玉妃花（福本莉子）とともに、佃を引き留めようと動くが、宇喜之から全決に出頭してきたと連絡が入る。少し話が逸れてしまうが、佃のもとへ向かう車内で、全決メンバーが恋愛トークで盛り上がっている光景がなんとも微笑ましい。シリアスな展開が続いているだけに、唯一ホッとできる瞬間だ。