【パリ五輪】日本散る…。スペイン相手に細谷真大が一度はゴール割るもVARで取り消し、ほかの絶好機も決められず0-3で完敗◎準々決勝
パリ・オリンピックのグループDを首位で勝ち抜き、ノックアウトステージに進出した日本は8月2日(現地時間)、リヨンで行われた準々決勝でスペインと対戦した。前回の東京オリンピックでは準決勝で敗れた相手に対して何度もチャンスを作ったものの、決められずに、3点を奪われて完敗。大会を去ることになった。 【写真】日本はスペインに対して堂々と渡り合った ■2024年8月2日 パリ五輪・準々決勝(@スタッド・ドゥ・リヨン) 日本 0-3 スペイン 得点:(ス)フェルミン・ロペス2、アベル・ルイス
ポストやバーに阻まれ…
56年ぶりのオリンピックのメダル獲得の道は、準々決勝で途絶えた。 いきなり先制パンチを食らってしまった。開始からわずか11分、自陣でつなごうとした縦パスをつつかれ、こぼれたところからフェルミン・ロペスにペナルティーエリアの外から左足でねじ込まれた。GK小久保玲央ブライアンも左手で触ったが、破られた。 今大会初の失点を許してから、ようやくボールを動かせるようになった。左サイドでは斉藤光毅や三戸舜介がドリブルで仕掛けていく。右サイドでは32分に関根大輝のパスで山本理仁がポケットに深く進入し、この流れから得たCKでは、三戸が強烈なミドルシュートを見舞った。 すると、鮮やかな攻撃で日本がゴールを割ってみせた。左からの大畑歩夢のパスを中央で引き出した藤田譲瑠チマが短く中央に刺すと、細谷真大がバルセロナに所属するDFパウ・クバルシを背負いながらターンして右足でシュート、股下を抜いてゴール左に蹴り込んだ。 ところが、VARチェックが入り、細谷がオフサイドという判定でゴールは認められなかった。 続けて45+6分にビッグチャンス。右からのFKを山田楓喜が左足でファーへ送ると、細谷がフリーでヘディングシュート。しかし、左ポストを直撃してしまう。 序盤のナイーブさを克服した日本が前半の終盤には押し込んで、その勢いで後半に臨んだ。49分にフェルミン・ロペスのミドルシュートをGKが小久保が右手で枠外に追いやって守備でリズムを作ると、53分には山本の右CKから木村誠二のヘディングシュートで脅かした。 中2日での連戦4試合目とあって、後半も15分を過ぎるとどちらも動きが重たくなっていく。だが、ここで攻めに出たのが日本で、64分、後半から入っていた藤尾翔太が右サイドを駆け上がり、中央の藤田へ、ドリブルが大きくなってクリアされるが、高井幸大がピックアップ、藤尾を経由して受けた三戸が狙った。67分にも右サイド深くに潜り込んだ斉藤が中央にスピードボールを送り込むが、ニアの細谷、ファーの三戸のどちらにも合わなかった。 すると73分、痛恨の失点。スペインの左からのCKが中央のマイナスに送られ、フェルミン・ロペスにまたもペナルティー・エリアの外からワントラップして右足のアウトサイドで豪快に蹴り込まれた。 さらに86分、スペインの右CKに対するクリアが短くなり、アベル・ルイスに蹴り込まれた。またもセットプレーから失点して0-3とリードを広げられた。 その前の81分には相手のバックパスをつっかけた細谷が右足で狙うが、GKのビッグセーブに遭う。88分には右からの荒木遼太郎のCKをニアに飛び込んだ高井が狙ったが、バーに阻まれた。絶好機はあったものの、またも決められなかった。 終了のホイッスルとともに突っ伏した小久保は号泣。またもスペインに行く手を阻まれた。大岩剛監督は「悔しい結果だが、選手も次を目指すいいきっかけになってくれれば」と未来を見据えた。 ▼出場メンバー ・日本◎GK小久保玲央ブライアン DF関根大輝、高井幸大、木村誠二、大畑歩夢 MF藤田譲瑠チマ、山本理仁(84分:荒木遼太郎)、三戸舜介(74分:植中朝日) FW山田楓喜(46分:藤尾翔太)、細谷真大、斉藤光毅(67分:佐藤恵允)
サッカーマガジンWeb編集部