【LiLiCoのこの映画、埋もらさせちゃダメ!】グレン・パウエルの“殺し屋七変化”を楽しめます! 『ヒットマン』
TV『王様のブランチ』で2001年から映画コメンテーターとして出演するほか、マルチに活躍されているLiLiCoさん。これまでも数々の映画をナビゲートしてきたLiLiCoさんに、「これは絶対に観逃してほしくない!」という“埋もらせ厳禁”な映画について語っていただきます。 【全ての画像】『ヒットマン』『SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース』『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』
とても実際の話とは思えないほどの大興奮です
今回は駆け足で洋画から3作品紹介しますね。まずは公開中でそろそろ観ることができる劇場が減ってきてしまっている『ヒットマン』。お近くの劇場でタイトルをみかけたら迷わず観て! ニューオリンズの大学で心理学の教鞭をとるゲイリーは、ひょんなことから警察の捜査に協力することに。じつはおとり捜査で殺し屋役となるはずだった警察官がキャンセルされてしまい、心理学を教える彼ならなりきりができるだろう、ということで白羽の矢が。それがまさかの大的中。彼が務めた代役は大成功し、次々とおとり捜査の依頼が舞い込みます。 そんなある日、彼のもとにマディソンという女性からの依頼が。彼女は夫のDVに苦しめられており、ゲイリーを殺し屋ロンと思い込んで依頼してきたのです。彼女の事情を聞くうちに同情してしまったゲイリーは、それまで越えなかった領域に足を踏み込んでしまい……。 なんとこれ、実話がベースとなっているクライムサスペンスです。なんといっても主演のグレン・パウエルがいい! 彼がブレイクするきっかけとなった『トップガン マーヴェリック』のハングマン役をお好きな方だったら、きっとハマるだろうと思いますし、私が今年のベストの1本に入れている『恋するプリテンダー』で彼にハマった人にもおすすめ。というのも、彼、ハングマン役と“恋プリ”では全く違う役どころを見事に演じているでしょ。 今回のゲイリー役は、まさに彼の芝居のお披露目ショーケースみたいなもので、さまざまななりきり演技をみせてくれるんですよ。すっとぼけた雰囲気も、殺気に満ちた雰囲気も、この作品の中でさらっと演じ分け、“殺し屋七変化”を楽しめます。 そもそもこの作品の企画は、ある地方紙に載っていた記事から着想を得たことから始まっています。その記事、じつはグレンも読んでいて、映画にせねば! と動き出したそうです。とても実際の話とは思えないほどの大興奮ですよ。