「マンションも危ない」「空き巣が勝手口を狙う理由は…」 “だまされる方が悪い”時代に強盗から身を守る方法
マンションも安全ではない
「屋根工事の点検商法」などのターゲットになるのは当然、屋根のある一軒家ということになるが、マンションに住んでいるから安心、ということにはならない。 「空き巣の場合、合鍵を使ってマンションに入ってきたり、オートロックを突破して無施錠の玄関から侵入するケースが多い。マンションに入居する際には、鍵を替えてもらうのは重要なポイントです」 セコムIS研究所の濱田宏彰氏はそう語る。 「これだけ強盗被害が報じられても、鍵をかけない人が多いといわれる。換気のために窓を開けても終わったら鍵をかける。また、オートロック付きマンションで暮らしている人は安心して鍵をかけない人が多いですが、家にいる時もいない時も必ず鍵をかけることを習慣にしましょう。一つのドアや窓に二つ以上の鍵をかける『1ドア2ロック』にすることも効果的です」
狙われるのは勝手口やキッチン近くの窓
鍵をかけるだけでは心配、という方は自宅の窓ガラスを防犯ガラスに替える、という手もある。 中沢硝子建窓・代表取締役の中沢仁郎氏が言う。 「私自身、強盗や空き巣に入られて窓を割られたお宅に出向き、窓の張り替えを行うこともあります。そこで気付くのは、侵入経路で多いのは勝手口やキッチン近くの窓ということです。肌感覚では、10軒中7軒ほどは勝手口から侵入されています。掃き出し窓などの大きな窓からの侵入は意外に少ないのです」 侵入された窓に多いのは、ガラスの中に網が入っているタイプだという。
空き巣が勝手口を狙う理由
「何となく網が入っていると防犯にもなるんじゃないかと誤解されている方も多いと思うのですが、実は逆で、こうした窓こそ注意が必要なのです」 どういうことか。 「網が入っているのは、火災の時に割れても破片を飛び散りにくくさせ、延焼を防ぐためなのです。だから網の入った窓はキッチンの近く、勝手口などにあることが多い。しかしこのガラスは防犯にはマイナスに働きます。ガラスが飛び散りにくいということは、割ったとしても大きな音が出にくいということ。だから空き巣などは勝手口を狙ってくるのです」
