レインウェアのこだわりある? 寒い季節はズボンだけ履く? プロや識者たちに聞いた
レインウェアへのこだわりはある? 今年は秋雨が異例の長さ。レインウェアを着る機会が増えたという人も少なくなかったのでは。レインウェアへのこだわりや思い出などを聞いた。 竹田麗央のアプローチ正面連続写真
●ズボンのみレイン レインウェアは、上は普通の格好のまま、動きやすさを確保して傘差し、ズボンのみレインパンツがしっくりきます。(50代男性、千葉県) ●レインウェアを新調すると雨が降らなくなる!? レインウェアを新調すると雨が降らなくなるのはゴルフあるあるです。あと、袖が取り外せるタイプのレインの袖を片方失くしたが、高価なため、そのまま使用している人を知っています。(50代男性、神奈川県) ●霧雨、小雨程度ならレインは着ない 霧雨、小雨程度なら帽子さえかぶっていればしのげるのでレインは着ません。ラウンド途中の脱ぎ着は面倒なので、できればしたくない。レインを着ると途端に雨がやむこともよくあります。(50代女性、東京都) ●キャディバッグに入れっ放し 霜月で氷雨ならゴルフ場までは行ってもキャンセルしますね。朝から19番で焼酎のお湯割りです(笑)。レインウェアはキャディバッグに入れっ放し。(70代男性、東京都) ●小雨なら下半身だけレインズボン 雨でも競技ならプレーします。激しい雨なら上下ともレインウェアを着ますが、小雨なら下半身だけレインのズボンをはき、上はカシミアセーターにします。カシミアは動物性なので多少の雨なら弾きます。やはり上半身はスウィングしやすいようにしたい。柔らかいカシミアなら動きはスムーズになりますよ。しかし、ラウンド後は必ずクリーニングに出すので費用はかさみますがね。仲間からは"貴族"と冷やかされています(笑)。(60代男性、静岡県) ●1サイズ大きいサイズを着るようにしている レインウェアは下だけ着て、上は着ないことが多いです。ひどい雨で上を着ていても、打つ時は脱いでいますね。それと僕は1サイズ大きいLLを着るようにしています。例えばパターの時、レインウェアだとアドレスでふところのザワザワ感が気になるんですよ。なので、上にはセーター2枚か、寒い時はカシミア素材のものを2枚重ねることもあります。1980年、太平洋マスターズに勝った時は、霧のため16番で1時間ほど中断を余儀なくされました。その時は寒さに耐えるため、下半身はレインウェア、上半身はカシミアの上からレインウェアを羽織っていたことが懐かしく思い出されます。(鈴木規夫、プロゴルファー) ●上半身からレインウェアを着る 秋雨で一番優先すべきは、雨に濡れて体が冷えるのを避けることです。その点からいうと、上半身からレインウェアを着ますね。下半身の手当てはその後です。気を付けたいのは袖口がきついウェア。マジックテープならいいんですが、ゴムで締まる袖は手首の皮膚がかぶれることがあるので要注意です。私は脱いだら必ず腕を石鹸でよく洗っておきます。そしてラウンド後はウェアを乾燥させてから、防水スプレーをかけておきます。これは必須。最近のものは違うかもしれませんが、次に使う時に防水機能が衰えるケースがあるからです。レインウェアにもメンテナンスが必要なんですよ。実は私は14勝のうち、9~10勝は雨がらみでの勝利です。最初から降っていなくても、途中から降りだしたり……。いつ雨が降っても万全の態勢なら、同伴競技者にも優位を感じることができると思うのです。雨はイヤだと思う人が多いといいますから。ならば、そこにチャンスがあるじゃないですか。備えあって憂いなし、ですよ。(髙勝勝成、プロゴルファー) ●レインウェアは機能性よりも色にこだわりたい 雨の日は視界も悪いし、打球事故が多い。それを防ぐためにド派手な赤や黄色を着用します。これだとプレー中でも前後の組が視認しやすいと思います。身の安全をまずキープしましょう。(60代男性、東京都) ●レインウェアで気になるのはポケット 細かいことですが、レインウェアで気になるのはポケット。レインウェアのズボン自体にポケットそのものは不要なので、下にはくスラックスのポケットが使えるように裂け目だけ入っていればいい。前だけでなく後ろポケットも。ポケットそのものは、ティーペグやボールマークを直すフォークも必要なので必須。レインウェアにポケットが付いていては入れ替えなければならなくなり、面倒です。(50代男性、埼玉県) ●ワークマンのレインウェア 遊びのゴルフでは雨が降ったら基本的にはプレーしません。競技の時に降っていればワークマンのレインウェアを着ます。価格も安いし、フードが付いているので便利。パットの時などは襟から水滴が入りますが、キャップをかぶってその上からフードをかぶれば完璧、水滴は入ってきません。レインパンツははきません。(70代男性、長野県) ●欧米ではウィンドブレーカーと言う レインウェアといえば思い出すのが、1999年、全米オープン(パインハースト№2)で2勝目を挙げたペイン・スチュワートのガッツポーズ。その姿は銅像として残されていますが、よく見るとウィンドブレーカーの袖口が変ですよね。実はあれ、自分でハサミで袖をちょん切ったものです。日本のプロギアで開発した袖が取り外せるレインコンポを見て、これなら腕周りがスウィングの邪魔にならなくていいとペインが自らカットしたものでした。プロギアが発売するまで、袖を取り外すという発想がなかったのです。僕自身はレインウェアにこだわりはありません。タイトリストからいただくものをキャディバッグに入れているだけ。欧米ではウィンドブレーカーと言い、風雨を防ぐために特化しています。特に全英オープンなどでは傘が差せないほど風雨が激しいですから。その点、日本のものはゴアテックスなど素材が柔かくて蒸れない構造で、品質抜群と感じます。(タケ小山、テレビ解説者・プロゴルファー) ※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月19日号「山を動かす~レインウェアのこだわりある?」より
週刊ゴルフダイジェスト