「無期懲役」に求めるものは罰か、更生か、それとも隔離か。被害者感情から実質「終身刑」化も
■日本の刑務所は受刑者の再犯率を下げられるか
海外では安定した日常生活を送ることが出所後の再犯率を下げるとされ、更生に重点を置く刑務所もある中、日本の刑務所はどう進んでいくべきか。海渡氏は「今までの刑務所は、確かに強制労働をさせていたかもしれないし、その人が変わっていくことのきっかけになるようなプログラムは非常に貧弱だった。そこに対しての強い反省があって拘禁刑を作り、処遇にあたっては1日の半分は(更生)プログラム、半分は労働するように変えようとしている。人間として尊重されて、初めて人の権利や自由も尊重しようって気持ちになるのではないか」と語った。 またライターのヨッピー氏は「出てきた人が再犯をしたら意味がない。(刑務所内の生活を)緩くして更生の方向になると、今度は被害者感情として腹が立つので難しいだろう。ただ僕は社会全体としてみたら、被害者感情よりも再犯をどう防止するかの方向に行った方がいいのでは。それを政府も国民に一生懸命言うべき。こういう意図があって、みなさんの全体利益のために、こういうプログラムをするんですよ、と。別に甘やかしているのでは決してなく、データ上でもこういう効果が明らかにエビデンスとしてあるから、だからやっているんだと、理解を上げていくこと」と、更生の意味合いを呼びかける重要性を説いた。 (『ABEMA Prime』より)