「僕らの力でなんとかしたい」かつての米どころは耕作放棄地に…地元高校生が“棚田保全”にかける情熱
丹原からの女性: 「何年か前に来た事があって、そのあとでこの活動の話を聞いて、あれからどれぐらい変わったんかなという興味もあったんで」 Q.依然と比べて変化は? 「こんなにきれいな田んぼじゃなかった」 環境を学ぶ大学生: 「景色もきれいだし、食料を作る以外の役割もあるので、完全に元の姿に戻るのは難しいかもしれないけど、少しずつ戻っていけばいいと思いました」
成高先生: 「冬になったら草刈りをして石垣が全部見えるようにするからね。目標はこれ全体なんよ。全部見えるようにしたいんよ。100人おったら一人1枚刈ったらね。今年は参加者が少し増えるから、だいぶ刈れるだろう思う」
得居さん: 「昔の姿に一歩ずつ近づいていくのが大事だと思うんで。僕らの力でなんとかしたい」 少しずつでも着実に、保全の輪が広がっています。
10月。千町の棚田に秋が訪れました。五穀豊穣を願う秋祭り。かつては住民が神輿を担ぎ山道を上り下りしながら地区内を巡っていましたが、過疎化で、15年前には神輿を担いでまわることが難しくなり、祭り自体も存続の危機に。そんな中、今年は棚田チームが担ぎ手として参加しました。 およそ150キロある神輿。高校生8人で担いでも持ち上げるのに一苦労です。 「そりゃそりゃそりゃ!」 千町の棚田にかつての光景が蘇ります。
待ちに待った秋の収穫、思いがけない事態に
田植えから130日。待ちに待った収穫の日を迎えました、が…。 成高先生: 「これ。ヒエをとってないのもあったんやけどな。やけどひどいわいこれな。こんな感じ」 チームが植えた稲は籾がなくなり、稲穂は倒されていたのです。
成高先生: 「ここから入っとった。このちょっとの隙間で入るけんね。やからサルは見よるんよ。どっかでな。人がきとったらこんけんの。2、3日来んかったらやっちゃろう思って見よんやと思うんよ」 千町の棚田では、サルやイノシシなどが収穫前の作物を食べてしまう被害が増えているといいます。 成高先生: 「10年前もこんなにやられたんよ。今年の夏は暑かったろ。今も暑かろう?やけんエサがないんやなかろか思ってな。でこんな所に来たんやないかと思うんよ」