村政の課題ただす 子ども議員が一般質問 大和村
鹿児島県大和村の子ども議会が20日、同村役場の議会議場であった。村内の小学6年生11人が「1日議員」として参加。環境問題や人口増加に向けた取り組み、公共施設の老朽化対策など幅広いジャンルの質問をぶつけ、当局側から答弁を引き出し村政の課題をただした。 子ども議会は、児童らに村政への関心を高めてもらい、行政や議会の仕組みを学ぶことで地域づくりに積極的に参加する意欲を育むことが目的。村と教育委員会が主催し2013年に始まった。 議長役の児童(今里小6年)が開会宣言を行い、議会では10人の児童が▽学校の遊具や公園の遊び場の増設▽空き家問題▽ガードレールや公共施設の老朽化対策▽外来種や漂着ごみなどの環境問題―などについて一般質問。大和保育所の給食提供や今里小校舎裏の安全整備とハブ捕獲研修会の実施についての要望もあった。 当局は子ども議員に対し、5年前から各学校に順番に一つずつ遊具を設置していることや、「大和村廃屋等対策助成金制度」の創設、民間企業が空き家の賃貸手続きなどを行い所有者の負担を減らす「サブリース方式」を用いた移住促進の計画などを説明。写真や図を見せながら、児童らが理解しやすい答弁に努めた。 名音集落の住宅の増築について聞いた児童(名音小6年)は「大人が私たちと同じ立場で村のことを考えてくれている感じがした。空き家問題は今すぐには解決できなくても、時間がたっていけば人口増加なども実現できる気がした」と話した。