なぜ呼ばれない? 日本代表に招集したかった6人。実力は申し分ないが、声がかからなかったのは?
FW:古橋亨梧(ふるはし・きょうご)
生年月日:1995年1月20日 所属クラブ:セルティック(スコットランド) 24/25リーグ戦成績:4試合1得点1アシスト 森保ジャパンにおいて、古橋亨梧ほど不遇を囲っている選手はいないかもしれない。 所属クラブのセルティックでは、2022/23シーズンに国内3冠(トレブル)達成を経験し、日本人初となるスコティッシュ・プレミアシップ得点王(27得点)も獲得。古橋はこれまで、欧州で文句のつけようがないほどの活躍を続けてきた。 それでも、森保一監督にとって1トップのファーストチョイスはあくまで上田綺世だ。今年6月のワールドカップ・アジア2次予選からは上田に加えて小川航基を継続的に招集しており、指揮官がフィジカルに優位性があり、懐の深いプレーを得意とするタイプのCFを好んでいることは明らかだ。 今年8月にイギリスメディア『アスレティック』がマンチェスター・シティ移籍の可能性を報じたほど、欧州における古橋の存在感は大きい。SNSやネット上でも“古橋待望論”を唱える声は多く、ファンの期待度は高まり続けている。 今月10日に控えているアジア最終予選第2戦で、日本代表はバーレーン代表と対戦する。初戦でオーストラリア代表を1-0で破る大番狂わせを起こした中東の難敵だ。日本代表は、今年1~2月のアジアカップ・カタール大会のラウンド16でバーレーン代表と激突して3-1で勝利しているものの、大会後に同代表の新指揮官となったドラガン・タライッチ監督はより攻撃的なスタイルを志向している。それはつまり、アジアカップの時よりも最終ラインの背後が空く可能性があるということ。森保ジャパンには古橋の鋭い裏抜けを生かすようなパスを出せる人材が豊富に揃っているだけに、招集リストに加えてほしかったところだが…。
DF:大畑歩夢(おおはた・あゆむ)
生年月日:2001年4月27日 所属クラブ:浦和レッズ 2024リーグ戦成績:18試合0得点2アシスト ワールドカップ・アジア最終予選に臨む日本代表の戦力バランスを考慮すれば、パリ世代屈指の左SBである大畑歩夢が初招集されていてもおかしくはなかった。 9月シリーズに臨む日本代表守備陣は、多数の負傷者を抱えている。伊藤洋輝は今年7月に中足骨を骨折して長期離脱中。冨安健洋も膝の負傷によって今夏のプレシーズンを棒に振り、招集リストから漏れた。いずれも主戦場はCBだが、4バックの左SBをこなすこともできる人材である。 純正の左SBとして浦和レッズで活躍している大畑にとっては、伊藤と冨安の不在を埋める存在として代表入りを果たすチャンスだった。2024シーズン、浦和ではリーグ戦18試合で2アシストをマーク。サイドでの激しい上下動の繰り返しを可能にする無尽蔵のスタミナが売りで、1列前の味方と連係しながらサイドを崩すこともできる好逸材だ。 9月シリーズのアジア最終予選招集リストには37歳の左SB長友佑都が名を連ねたものの、コンディションやプレー強度の面では大畑に分がある。長友はムードメーカーとして、チームの精神面にプラスを与えられる存在だが、日本代表の未来を考えれば、大畑を育てる意味もあるはずだ。