希望の党が1次公認で192人擁立 細野氏、民進分裂「やむを得ない」
「希望の党」は3日午後、衆院選に向けた第1次公認候補者を発表した。小選挙区には191人、比例の東北ブロックに1人を擁立する。若狭勝氏は「基本的な考え方が一致している人がここに集った」と述べ、引き続き進める公認作業の中で「(過半数である)233を超える数になるのではないか。政権交代を目指す状況になっている」と強調した。
小選挙区に立てる191人のうち、109人が民進党出身者で、比例東北ブロックに回る寺田学氏も民進党出身。今後引き続き、二次、三次、比例と公認候補を発表していくとした。 希望の党の公認をめぐっては、小池百合子代表(東京都知事)らが安保法制と憲法改正の考え方を重視し、「一致しない人は排除する」と打ち出したことが民進党の左派議員らを中心に反発を招き、枝野幸男氏がその受け皿として「立憲民主党」を立ち上げる動きにつながった。 細野氏は、民進党の分裂状態について「複雑な思い」としながら「やむを得なかったと思う」と語った。「憲法、安保で一つの政党でやっていくにはあまりに差があった。排除したとか、はじき出したとかではなく、政策や理念の違いで希望の党以外の新たな党ができた」との見方を示した。 この日の会見には、公認作業で民進党側の調整を行った玄葉光一郎氏も同席し、「公認は得られたであろう人で、さまざまな事情で無所属で戦う人が20名前後いた」と明かしたが、「一定の政策の枠に収めていくことも大事なこと。民進党は少し左へ寄り過ぎた。穏健な保守中道にシフトさせないと政権交代可能な受け皿にはならない」と理解を示した。今回の1次公認リストに玄葉氏の名前はないが「全ての調整作業を終えてから自分の立場は発表したい」とした。 小選挙区東京1区の公認が埋まっていることから、「小池氏が出馬しないということか」との質問が記者から出たが、細野氏は「知事という大変重い公職についてる。知事が判断すること」とした。政権選択選挙と銘打つのに小池氏が国政に出馬しなければ首班指名はどうなるのかとの問いには、若狭氏が「選挙結果を踏まえて考える」と述べるにとどめた。