警察署の道場で剣を、社会活動で心を磨き15年 児童7人で始まった加世田剣道スポ小は今、全国大会常連で知られる存在に 九州各県から700人が集まった創立記念大会で、小さなサムライたちは誇らしげに勇姿を見せた 南さつま市
鹿児島県南さつま市の加世田剣道スポーツ少年団は今年、創立15周年を迎えた。南さつま警察署の道場で切磋琢磨(せっさたくま)し、交通安全や戸締まり運動など地域貢献活動にも積極的に取り組む。16日には記念大会を開催。九州の小中学生60団体約700人が集結し熱戦を繰り広げた。 【写真】加世田剣道スポーツ少年団のメンバー
2009年、当時の同署次長と剣道7段の教士石橋工さん(51)が、剣道による青少年育成に取り組もうと立ち上げた。小学生7人で始まり、全国大会の常連団体に成長。現在は園児1人、小学生16人、中学生3人の計20人が稽古する。石橋さんは「礼と基本を重んじこつこつと積み上げてきた。子どもたちとともに成長したい」と語る。 大会は同署と育成会が主催。小学低学年26チーム、同高学年44チーム、中学27チーム、中学女子20チームが団体戦で競った。加世田剣道は3チームが出場し、小学高学年の部で準優勝。大将の桑水流明子さん=金峰学園6年=は「特別な大会で力が出せた。先生たちの熱心な指導のおかげ。次は優勝したい」と誓った。 保護者らを含め約千人が集う大会の運営に奔走した飯野美治育成会長(41)は「団訓『克己心』を胸に粘り強い精神を培って」と剣士たちにエール。大会会長を務める同署の上久保悦郎署長は「勝ち負けにこだわらず、剣道を通じ社会に貢献できる人に育ってほしい」と期待した。
成績は次の通り(県関係分)。 小学低学年 (3)伊集院剣心館、鹿児島西署少年剣道クラブ剣友館▽小学高学年 (2)加世田剣道スポ少(3)広瀬道場▽中学女子 (2)富隈・蒲生剣道スポ少
南日本新聞 | 鹿児島
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