子ども相撲に綱引きも 徳之島 東伊仙東で伝統の十五夜祭
鹿児島県伊仙町の東伊仙東集落(150世帯、約280人)の敬老十五夜祭が16日、同集落公民館であった。集落青年団が前もって作った大綱を使っての子ども相撲や綱引きがあり、会場に集った老若男女約200人が月明かりの下で交流を楽しんだ。 徳之島では各地の集落で十五夜前に綱を作り、綱引きや相撲を行うのが習わしだった。東伊仙では稲作の衰退とともに一時途絶えたが、伝統継承と集落活性化のため2003年に復活。今年は当初、15日に開催予定だったが、台風13号の影響で1日順延した。 材料の稲わらは天城町の生産者などから入手し、7日に青年団員らが協力して約20メートルの大綱を製作。祭りには集落の高齢者を招待したほか、軽食の出店なども軒を連ねた。 ステージは南洲エイサーの勇壮な演舞でスタート。芳村しずくさん、指宿桃子さんら島内の若手唄者が島唄を披露した。大綱で造った土俵では小学生たちが好取組を繰り広げ、綱引きでは勝負の最中に綱が切れてしまったが、来場客らはそうしたハプニングも含めて恒例行事を楽しんでいた。 同集落の竹園温師区長(70)は「台風の影響が心配だったが、今年も無事に祭りを開くことができた。今後も青年団が主体になって地域活性化を進めてほしい」と地域の若手たちに感謝した。
奄美の南海日日新聞