C大阪対浦和　後半、チーム2点目のゴールを決め歓喜のC大阪奥田（撮影・前岡正明）

＜明治安田J1：C大阪2－1浦和＞◇第18節◇15日◇ヨドコウ 　セレッソ大阪に「ポスト毎熊」の新ヒーローが誕生した。パリ五輪世代の新人DF奥田勇斗（23）が後半4分、CKの流れから右足のスーパーボレーでプロ初となるJ1初得点を飾った。出場6試合目だった。 　「結構な距離があって、自分でもびっくり。いつもホームラン（＝枠から大きく外すシュート）だったので、しっかり抑えて打ったら、いいコースに入った」 　桃山学院大から入団したプロ1年目の右サイドバック（SB）。同じ大学出身で4学年先輩のDF毎熊晟矢（26）が今夏、オランダ1部AZアルクマールへの完全移籍が秒読みに入ったことで、代わって先発。週明けにも渡欧する毎熊は、最後となるC大阪の試合をスタンドから観戦していた。 　この日がルヴァン杯や天皇杯を含め、公式戦4試合連続の出場となり、毎熊が昨季まで付けていた背番号16の奥田は「謙虚に頑張っていきたい。毎熊君とはタイプは違うが、あとは任せてくださいという思いもある。送り出す試合で自分がゴールを決めて、かつ、勝ててうれしい」と素直に喜んだ。 　試合は前半42分、MFルーカス・フェルナンデス（30）が直接FKで移籍後初得点を決めて先制。後半の奥田の追加点で主導権を握った。その後に1失点したものの、1点差で逃げ切った。 　C大阪は3試合ぶりの勝利を飾り、通算7勝7分け4敗の勝ち点28、前節9位から暫定6位に浮上。リーグ戦のホームでは約2カ月ぶりの白星で、浦和レッズとのホーム戦はこれで5連勝となった。 　◆奥田勇斗（おくだ・はやと）2001年（平13）4月21日、大阪府生まれ。G大阪ジュニアユース、ユースを経て桃山学院大へ。ユース時代の19年は2種登録でJ3リーグに出場し、8試合1得点。C大阪で特別指定された23年は、5月24日のルヴァン杯1次リーグ東京戦に途中出場。174センチ、71キロ。