電動車いす、市場に熱気 デザインや安全性競う
日常の足代わりに活用してもらおうと、デザインや安全性を向上させた電動車いすが続々登場している。特に高齢者の外出をサポートするハンドル型電動車いすでは新興企業の「WHILL(ウィル)」(東京)がスタイリッシュな見た目で売れ行きを拡大し、業界古参のスズキも安全機能を高めた看板商品「セニアカー」を投入。高齢化で成長が期待できる市場で、トヨタ自動車も参入するなど熱を帯びてきた。 電動車いすは最大時速が6キロで、法律上は歩行者扱いになる。公共交通機関の統廃合や運転免許返納の広がりを背景に、手軽な移動手段として注目が集まっている。 ウィルは黒を基調としたデザインを展開し、この3年間で販売台数を20倍以上に伸ばした。2024年9月に発売した「モデルR」は駐輪場に保管できるサイズで、集合住宅の居住者にも選びやすくした。バッテリーは着脱式で、室内で気軽に充電できるのも特徴だ。 スズキは、約40年にわたりセニアカーを累計約32万台販売してきた。
トヨタ自動車は23年に三輪タイプの「シーウォークエス」を発売した。