宮田莉朋2番手フィニッシュも、コース外走行で10秒加算……悔しい悔しい7位+ファステストラップ記録。優勝はマルタンス|FIA F2バルセロナ・レース1
FIA F2の第6ラウンド、バルセロナ戦のスプリントレース(レース1)が行なわれ、ヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)が優勝。宮田莉朋(ローディン)は2番手でフィニッシュしたが、トラックリミット違反により10秒のタイム加算ペナルティを科され7位となった。 【リザルト】2024年FIA F2バルセロナ:レース1結果 F2のスプリントレースは、スターティンググリッドのトップ10が予選順位とは逆のリバースグリッド方式となる。そのため、クシュ・マイニ(インヴィクタ)がポールポジションにつけ、2番手にはヴィクトー・マルタンス(ARTグランプリ)が続いた。宮田は4番グリッドと、表彰台を狙うには絶好のポジションからのスタートとなった。レース距離は26周、タイヤ交換義務なしというレースである。 ホールショットを決めたのはマルタンス。それ以上に素晴らしいスタートを切ったのは宮田で、1コーナーでマイニとファン-マヌエル・コレア(DAMS)を大外からまとめて交わし、一気に2番手に上がってみせた。 宮田はマルタンスの後方1秒前後のところで、じっくりと様子を見る展開。一方でその後方では、激しいバトルが展開された。 特に激しかったのは、アンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ)とアイザック・ハジャー(カンポス)による7番手争い。ハジャーが再三仕掛けるも、キミ・アントネッリがこれを必死に防戦した。 一方今週末にはF1のフリー走行1回目でハースのマシンを走らせたオリバー・ベアマン(プレマ)が大苦戦。下位に沈み、トラックリミット違反を繰り返してしまうことになった。ペースも上がらず、ライバルに次々に抜かれてしまい、11周目には最後尾まで下がってしまった。 12周目、ハジャーがついにキミ・アントネッリを攻略。7番手に浮上した。これに乗じてジャック・クロフォード(DAMS)もキミ・アントネッリを料理した。 レース後半に入ると、先頭を行くマルタンスは、徐々に宮田との差を開き始める。宮田はF2初勝利に向けて差を詰めたいところだったが、それまでにトラックリミット違反を重ねてしまい、無理ができない状態に……その上マイニに1秒差以内まで迫られ、厳しい局面を迎えた。 宮田にとっては厳しいことに、トラックリミット違反を繰り返したことで5秒のタイム加算ペナルティを科されてしまうこととなった。しかもこれだけでは終わらなかった。その後も宮田はトラックリミット違反を犯してしまい、さらに5秒のタイム加算ペナルティを科された。 ただ、トラックリミット違反を取られたのは、宮田だけではない。他のドライバーも、特に最終セクターのターン13でトラックリミット違反を繰り返し、タイム加算ペナルティが数多く出された。 結局マルタンスが26周を逃げ切り、トップチェッカー。宮田は2番手でチェッカーを受けたが、前述の通り合計10秒のタイム加算。それでも8位に入り、しかもファステストラップも記録し、合計2ポイントを手にすることになった。 結局2位マイニ、コレアが3番手に入った。ただ、5番手でフィニッシュしたクロフォードなど、複数のマシンがトラックリミット違反でレース後の審議対象となっており、まだまだレース結果に変更が及ぶ可能性がある。 ※追記:3位で表彰台に立ったコレアには、レース後にトラックリミット違反5回で10秒のタイム加算ペナルティが科された。この結果、8位に後退。宮田は7位に繰り上がっている。
田中健一