ポリ袋調理、子どもパクッ 「災害時の食」で育児講座、和歌山県みなべ
和歌山県のみなべ町地域子育て支援センターこひつじランドはこのほど、同町東本庄の保健福祉センターで育児講座「食の備えと調理の工夫~子育て中のママのために」を開いた。生後5カ月~2歳の子どもと母親19組が参加し、停電や断水など災害時に役立つ食の備蓄や、調理の工夫について学んだ。ポリ袋で作った料理の試食では、子どもたちがおいしそうにパクパクと頬張っていた。 【高城小(みなべ)全国3位奨励賞 花のまちづくりコンクール、和歌山の記事はこちら】 田辺保健所、町食生活改善推進協議会が共催。田辺保健所の栄養士、中山夏美さんが、災害時の食の備えについて紹介した。缶詰やレトルト食品、乾物などは好みの味などお気に入りの商品を見つけておくことや、普段から少し多めに買い、古いものから消費してまた買い足す「ローリングストック」をすることを呼びかけた。 乳幼児のための食の備えとして、個包装の粉ミルクや液体ミルク、レトルトの離乳食など月齢に合ったものをそろえておくことを勧めた。災害時にレトルトの離乳食が手に入らない場合は、レトルトご飯やおかゆ、野菜ジュース、高野豆腐、芋類、魚や果物の缶詰などが離乳食にも使えることや、大人用の食事をつぶしたり、お湯などを加えて味を薄めたりすることで対応できることを説明した。 こひつじランドの職員、三谷祥子さんは、停電や断水時でもカセットコンロとガスボンベ、水と鍋、高密度ポリエチレン製(沸騰調理用)のポリ袋でできる調理方法や、クッキングシートやアルミホイルを敷くことで調理器具を洗わずに何度も使える方法などを紹介した。 実際に、こひつじランドと町食生活改善推進協議会のメンバーがポリ袋を使って炊いたご飯や蒸しパン、ポリ袋に入れるだけでできる切り干し大根のサラダ、フライパンとアルミホイル、クッキングシートを使って煮た高野豆腐の卵とじなどを作り、参加した親子が試食した。 三女の心暖ちゃん(9カ月)と参加した同町東本庄の東香衣さんは「おいしかった。ポリ袋調理は思ったよりも簡単にできそう。自宅で中学生の娘と一緒に作ってみたい」と話していた。
紀伊民報