実家の古いタンスから「天正通宝」が! 5円玉に似てるけど、高値で買い取ってもらえるの?「当時の価値」もあわせて解説
実家のタンスを整理していたら、見慣れない古い硬貨が出てきたことはありませんか? 5円玉に似ていて真ん中の穴が四角なら、それは「天正通宝」かもしれません。 本記事では、天正通宝が当時どのような価値を持っていたのか、そして現代ではいくらで買い取ってもらえるのかについて解説します。 ▼実家の物置で「鳳凰」の描かれた100円玉を発見! 昔のお金は今も使える? 高く売れる場合もあるの?
天正通宝とは?
天正通宝は、1587年頃、安土桃山時代に豊臣秀吉が発行したとされる古い貨幣です。見た目は直径が25ミリメートル程で、現在の5円玉とサイズ感が似ています。ただし、四角い穴が開いているため、一目で見分けることができます。重さは5円玉のほうが少し重くなっています。 また、市場で流通する通貨ではなく、功績を挙げた家臣や武士に対する恩賞用として渡されたと言われています。
当時の価値はだいたいどのくらい?
具体的にいくらくらいの価値があったかは、はっきりと分かっていませんが、恩賞用として作ったためか、高価な金と銀を使用した金銭と銀銭の2種類が鋳造されているようです。 こうした高価な素材を利用していることから、普通の硬貨よりは1枚の価値は大きかったことが想定できます。 また、豊臣家の滅亡により製作されなくなったことから、使用されていた期間が短く希少価値がとても高いお金と言えるでしょう。
今なら高値で買い取ってもらえる?
では、この天正通宝が家から出てきた場合、実際にどれくらいの値段で買い取ってもらえるのでしょうか? 硬貨買取りの市場では、状態や種類などにより異なりますが、一般的には数千円ほどで取引されています。 ただし、状態が良く、希少性のあるものは高額で取引されることがあります。高値で買取りされる基準には、次のようなものがあります。 ■文字が大字かどうか 天正通宝に印字されている文字には、文字が大きめで描かれている大字と、小さめの小字の2種類存在しており、大字のものは小字より高く買い取りをしてくれます。買取りサイトによっては10万円ほど差が出ることもあります。 ■鑑定書が付いているかどうか 日本貨幣商協同組合の鑑定書が付いている天正通宝の場合、取引価格が約40万円前後になることがあります。この鑑定書は、鑑定委員会によって硬貨が本物であると認定された際に発行される、信頼性の高い公式な証明書です。 メルカリなどのフリマアプリでは、鑑定書がない天正通宝が出品されておりその相場は3000円前後です。一方、鑑定書付きであれば、価値が大幅に上がり、40万円前後で取引されることが珍しくありません。 特に、保存状態が良く、希少性が高いものはコレクターの間で人気があり、さらに高額で取引される可能性があります。もしも手元に天正通宝がある場合は、専門の業者や買取店に査定してもらうことをおすすめします。