【とっておきメモ】1500安打長野久義を慕う巨人浅野翔吾「僕は長野さんのような人になりたい」
<DeNA2-3巨人>◇25日◇ハードオフ新潟 巨人長野久義外野手(39)がプロ15年目で通算1500安打を達成した。新潟でのDeNA戦。1点リードの9回1死二塁で代打で登場し、中前適時打で貴重な追加点をもたらした。一塁ベース上では、大城卓から記念ボードを受け取った。先発の山崎伊は8回2安打1失点と好投。7回には自ら勝ち越しの適時打を放ち、地方球場は今季4連勝で13年内海に並んだ。チームは貯金1とし、順位は一気に2位タイに浮上した。 ◇ ◇ ◇ 巨人浅野翔吾外野手(19)は言う。「僕は長野さんのような人になりたいんです」と最敬礼する。 4月だった。「逆方向にどうやって飛ばしたらいいですか?」と尋ねると、突然のお願いにも、長野は奥から自らのタブレットを持ってきた。長野の過去の映像を再生しながら“特別授業”で細かな感覚、技術を助言された。濃密な教えを受け「僕みたいな何の実績もない人にも親切に声をかけ、多くのことを教えてくださる」と感謝する。 昨年7月8日DeNA戦の右翼守備デビューで人工芝に足を取られ、ずっこけた翌日も声をかけられた。その長野の手には1足のスパイクがあった。「歯のスパイクはしっかりしているからいいよ。俺のやつをあげるよ。もし合えば使って」。サイズが26・5センチで同じだったこともあり、プレゼントされた。以降も5足をもらった。浅野は今、「CHONO」と刺しゅうされたスパイクを着用する。 オフにはバットも贈られた。「若い時は難しいバットを使った方がいいよ。簡単なバットは年を取ってからでも使えるから」と偉大な打者に成長するための金言を添えて。今、若武者は87センチ、900グラムのバットで打撃技術を磨く。 チーム最年長の背番号7。偉大な功績を積み重ねつつ、次代を担う若手にも大きな影響を与えている。【巨人担当=上田悠太】