ドイツ次期首相最有力メルツ氏「政権100日で経済好転」 単独取材
ドイツで来年2月に見込まれる総選挙で、支持率首位の最大野党会派「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」を率い、次期首相の最有力候補とされるフリードリヒ・メルツ氏(69)が朝日新聞の取材に応じた。「(政権奪取後)100日で国全体と経済の環境を好転させるプログラムを早急に実行する」と述べ、首相に就任すれば最優先で経済再建をめざす考えを示した。 【写真】ドイツの右翼政党に反対する声を上げる人々。「ナチスにノー」というプラカードも ドイツは昨年、国内総生産(GDP)で日本を抜いて世界3位の経済大国になったが、物価高の影響などが響き、今年も2年連続となるマイナス成長の見通し。選挙戦でも経済が大きな争点となる。 11月末に自身の選挙区で開いた党の会合後、取材に応じたメルツ氏は、首相に就いた場合の最優先事項として「まずは言い争いをやめる政府をつくる。そして、この国を欧州をリードする国に戻す経済(政策)の決定を下す」と述べた。3党連立で、政権内での意見対立が目立ったショルツ政権と異なり、素早い政策決定をめざす考えを強調した。ただ、単独での過半数は難しく、連立相手次第では難しい調整を迫られる可能性がある。
朝日新聞社