【宝塚記念】ジャスティンパレスGⅠ2勝目へ自慢の末脚光った 杉山晴師「ちょうどいい内容」
宝塚記念の追い切りが19日、東西トレセンで行われた。栗東ではドバイシーマクラシック4着以来となるジャスティンパレスがCWコースで併せ馬。程よく気合が乗った走りで、力強い伸びを見せ、GⅠ2勝目に向けて態勢を整えた。芝コースで抜群の瞬発力を見せたドウデュースが、サンスポ調教評価『S』となった。 夏の日差しを浴びながら、ジャスティンパレスが栗東CWコースで最終リハ。動きを見届けた杉山晴調教師は、満足げな表情を浮かべた。 「今回は(京都なので)輸送がないみたいなものなので、やりすぎず、軽すぎずでやりました。ちょうどいい内容だったと思います」 序盤はゆったりとした脚取りで、ソレイユヴィータ(3勝)を3馬身ほど追走。4コーナー手前からスッと加速すると、力強く四肢を伸ばしてラスト1ハロン11秒3を計時。全体6ハロンを81秒7でまとめ、内から併入した。ドバイシーマクラシックからの帰国初戦となるが、先週12日は同80秒3(ラスト1ハロン11秒7)の好時計をマークするなど、仕上がりは良好だ。 初の海外遠征となった前走は、緩い流れになり身上の末脚を生かせず4着。それでも、「環境に戸惑うことなく、馬は変わっていませんでした。飛行機が好きなのかな」とトレーナーはジョークをまじえつつ、強心臓ぶりを評価する。 この中間は調整をひと工夫。「やや人を下に見るようなところがあったので、人との関係性の改善を図る」ために、初めてプール調教を取り入れた。背中や腰の緊張が取れ、ストレッチ効果もあり、フラストレーションが解消。「余計なことをしなくなって、調整しやすくなりました」と師は効果を実感する。 昨年の宝塚記念は3着だったが、エンジンの掛かりが遅いだけに、器用さが問われる阪神内回りから、京都外回りに替わるのはプラス。昨年は天皇賞・春を制しており、「京都に関していいイメージを持っています」と力を込める。さらに、鞍上はコンビを組んで4戦4勝のルメール騎手を配し、必勝の構えだ。「そういった面でも楽しみは大きいですね」と期待を寄せる。 宝塚記念が京都で行われるのは2006年以来18年ぶり。その時は父ディープインパクトが勝利した。孝行息子が、再び淀で現役最強を宣言する。(増本隆一朗)