正直、ありがたい…「長生き」にも「インフレ」にも対応する〈公的年金〉の強み【経済評論家が解説】
公的年金は破綻しない。だから、しっかり頼ろう
「今の若者は、年金保険料を支払っても将来は年金が受け取れないのだから、支払うのは無駄だ」などと言う人もいるようですが、年金の専門家の中には殆どいないでしょう。筆者も、そんなことはないと思います。 1つには、上記のように「65歳、あるいは70歳まで年金保険料を払い続けるように」という制度改正がなされる可能性が高いと考えているからです。もう1つには、筆者が総理なら年金は何があっても払うからです。年金支給をやめると次の選挙で落ちるから、という「シルバー民主主義」的な理由もありますが、より重要なのは、年金の支給を止めると生活保護の申請が激増して、財政がかえって悪化するからです。 そうであれば、個人としては老後資金の柱である年金をしっかり頼ることが重要です。そのためには、具体的には、 ●自営業者等は、年金保険料をしっかり払う ●定年退職後も働いて年金保険料を払う ●専業主婦も働いて、厚生年金に加入する ●年金の受取開始時期を遅らせて、毎月の受取額を増やす 上記を心がけるといいと思います。年金の受取開始時期については、別の機会に詳述します。 本稿は以上ですが、資産運用等々は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。 塚崎 公義 経済評論家
塚崎 公義