【訂正】『ヴェノム』第3作でついにスパイダーマンとリンク!? MCUでも示唆されていたヌルが登場
ファンを熱狂させた“ヌル”の存在
というわけでヒーローアクション映画としての期待値が上がる予告編ですが、ファンを狂喜させたのは1分6秒目あたりに映る白髪のロン毛の人物であり、その後のセリフからこの人物の名は“ヌル”であることがわかります。この予告編で明かされた情報から整理すると、このヌルなる人物は、シンビオートたちの創造主(クリエーター)であり、エディと合体してヴェノムとなったシンビオートはこのヌルから逃げるために地球へとやってきた。しかし、ヌルはヴェノムを見つけ、他のシンビオートたちを引きつれ地球へと攻めてくるわけです。 多くのファンが驚き、そして喜んだのはこのヌルの存在が、この先ヴェノムがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に与える影響です。ここで事情を説明しておくと、もともとヴェノムはスパイダーマンに由来するダークヒーローなので、マーベルのキャラです。ただし、スパイダーマンおよびスパイダーマン系のキャラの映画権は、ソニーが持っているため、これまでのスパイダーマン映画(トビー・マグワイア版、アンドリュー・ガーフィールド版)や、『ヴェノム』シリーズはMCUとは別の世界観(別バース)という設定でした。 しかし、トム・ホランドのスパイダーマンだけは、ソニー映画でありながらMCUの世界観の住人という取り決めをソニーとマーベル/ディズニーがしたのでMCUに登場しています。なので、トム・ホランドの『スパイダーマン』シリーズとトム・ハーディの『ヴェノム』シリーズは、同じソニー映画でありながら違う世界観(別バース)であり、またややこしくならないように『ヴェノム』シリーズにはスパイダーマンが出てきません(恐らくこの世界の中にスパイダーマンという存在自体が“まだ”いないだろうと思われます)。 しかしながら昨今のマルチバース設定で、こうした別世界観(別バース)がゆるくつながっているわけです。その証拠をいくつかあげると、 ①『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のおまけシーンで、ヴェノムがトム・ホランド/スパイダーマンのいる世界=つまりMCUに来てしまったことが示唆されます。その後、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のおまけシーンでヴェノムたちはまた元の世界に戻ったことが判明。これは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でドクター・ストレンジの魔法により、さまざまなバースにいるスパイダーマン系のヴィランがMCUに来てしまった現象に由来するものです。 ②アニメ映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』において映画『ヴェノム』シリーズに登場する雑貨屋の女主人チェンさん(ペギー・ルー)が“実写の姿”で登場。スパイダーマンが関係する世界は「スパイダーバース」という概念において、これまで描かれてきたコミック、アニメ、映画の世界すべてつながっていることが明確化。 というわけです。(このほか、映画『モービウス』におけるヴァルチャーというのがあるのですが、ややこしいので割愛します)というわけで、ファンが観たいトム・ホランドのスパイダーマンとトム・ハーディ演じるヴェノムの共演というのはかなり近いところまで来ているわけです。 そして今回ヌルの登場によって、それがまた“しやすく”なったというわけです。