ウキウキ玉木代表の裏に小池都知事が潜む…国民民主躍進で政局のキーマンにしっかり“保険”の裏
すっかり日本政界の中心にいる気分のようだ。衆院選で公示前7議席から28議席に4倍増と、躍進した国民民主党の玉木雄一郎代表が舞い上がっている。勝者なき衆院選後、多数派形成を狙う与野党からラブコールを送られ、政局のキャスチングボートを握る存在に。モテ期到来でウキウキの玉木氏だが、権力のフェロモンを嗅ぎ分けるのに巧みな“女帝”も、もれなく付いてくる。東京都の小池百合子知事だ。 玉川徹氏が国民民主・玉木代表「政権入り」の野望を指摘…完全否定でも飛び交う「大臣ポスト用意」の噂 ◇ ◇ ◇ 小池知事は今回の衆院選で劣勢が伝えられた自公をモーレツに肩入れした。 公示日の15日夕には公務をソコソコに切り上げ、埼玉・三郷市に直行し、14区から出馬した公明の石井啓一代表と手を取り合って連携をアピールした。最終日の26日午前は20日の選挙サンデーに続き、東京29区の岡本三成政調会長を応援。その足で故郷の兵庫に向かい、公明の中野洋昌(8区)、赤羽一嘉(2区)両候補の選挙区に駆けつけた。 自民候補への応援も負けていない。23日は公務を1件だけこなし、東京20区の木原誠二元内閣官房副長官、30区の長島昭久氏と応援演説をハシゴ。この夏にプロ野球の始球式で左膝関節を剥離骨折した影響を感じさせない力の入れようだ。 25日夜には自民党都連会長で東京25区の井上信治元万博相の応援のため、JR昭島駅前に登場。裏金2728万円の前都連会長も見捨てない。24区の萩生田光一元政調会長の選挙事務所に「必勝」の檄文を送り、決起集会にビデオメッセージを寄せただけではなかった。 「すみません、小池でございます。小池百合子でございます」「都政を共に進めてきた萩生田光一さん。とても今回の戦い、厳しいんです」「皆さんの一票で当選させていただきたい」 自ら投票を呼びかける音声を吹き込み、その録音を選挙区内の固定電話にランダムのオートコールで大量に流す「電話作戦」にも協力。突然かかってきた小池知事の声に八王子市民もドギマギしたことだろう。 「小池知事の電話作戦は東京7区の丸川珠代氏や宮城3区の西村明宏氏ら、かつて所属した清和会(旧安倍派)の裏金候補を中心に全国の各陣営に及んだ。SNS上では“活動費2000万円の使い道はコレか”と評判はイマイチでしたけど……」(政界関係者) ■「女帝」周りでは既に自公と連立樹立 2016年の就任当初、自民とバチバチに対立したのは今は昔。小池知事は「友党」関係の自公候補を全力で支援し、沈みかけの与党に目いっぱい恩を売ったわけだ。 その上、特別顧問を務める都民ファーストの会は今回の選挙で躍進した国民民主を支援。しっかり「保険」をかけていた。 「小池さんは玉木代表と直接、連絡を取り合う仲です。関係を深めたのは17年に立ち上げた希望の党に玉木さんが加わって以来。小池さんが代表の座を譲った相手も玉木さんでした。小池さんが盟友の二階元幹事長への挨拶に永田町を訪れると、決まって玉木さんの事務所に立ち寄り、サシで話し合うほど。2人とも“お山の大将”気質で波長が合うのでしょう」(国民民主党関係者) 小池知事を挟んで一足先に自公と国民民主の連立が樹立している格好だ。女帝が玉木氏との距離をさらに縮めるほど、野党共闘は遠のきかねない。有権者は要注意だ。 ◇ ◇ ◇ 国民民主党・玉木代表は急に“モテ期”のハイ状態。もっとも党内から聞こえてくる声は…。関連記事『【もっと読む】国民民主党に突然“モテ期”到来…与野党の“誘い”に玉木代表ハイテンションも党内は冷ややか』で詳報している。