「Meta Quest 3S」を使ってVRで仕事してみた…中級機としてどこまでアリなのか【2025年版VRで仕事する】
VR環境で仕事する記事を節目ごとに書き始めて3年。2024年はMeta Questシリーズの廉価モデル「Meta Quest 3S」が10月に登場し、また「VRで仕事する」環境に新たな選択肢が増えた。 【全画像をみる】「Meta Quest 3S」を使ってVRで仕事してみた…中級機としてどこまでアリなのか【2025年版VRで仕事する】 既にQuest 3Sレビュー記事は多数出回っているものの、Quest 2、Quest 3などなどいくつかのVRデバイス内の「VR仕事部屋」を使うデバイスとしてアリかナシか、という点にあえて限定して、年末に実機レビューをしてみた。
Quest 3Sを「長時間装着対応」に改良。「Quest 3」と「2」のキメラになった
VRヘッドセットで仕事をすると、特にVR環境にどっぷり浸かっている人でなくとも、1日に4~5時間装着することも珍しくない。 その時に問題になるのが、装着感だ。付属のゴムバンドでは、重量物が顔の前に集中するので、非常に首が疲れるし、目の周囲が圧迫されるのも疲労感につながる。 その改善のために、これまで紹介してきた機種全てで、ヘッドバンドや重量バランスの調整など色々なカスタムをして使い始めることが自分的なメソッドになっている。 例えばメガネ装着をしている人なら、VRヘッドセットへの社外レンズの装着も強くオススメしてきた。 今回、Quest 3Sの「改良」がいつもと違ったのは、結果的に手持ちの機種に装着しているパーツをやりくりして、すべてパーツ流用で完成状態にまでもっていけた、ということだ。 例えばこんな具合だ。 1. まず、ヘッドバンドはゴムバンド方式は長時間装着には不向きなので、社外品(Quest3からの流用)に交換 以前の記事でQuest 3に装着した「BOBOVR M3 Pro」を外して流用した。Quest 3Sのバンド部分がQuest 3と互換性があるためにできたことだ。 2. 合わせて、ライトシール(遮光のスポンジ)を外して圧迫感レス仕様に これは、ライトシールが外せる手持ちのすべてのデバイスでやってきたこと。ライトシールがあると、目の周囲が圧迫される感覚があって長時間装着が苦しくなるほか、冬場は体温でレンズが曇るなど、あまり良い印象がない。 また、副次的なメリットとして、ヘッドバンドを交換してまつ毛がレンズに触れるくらいまで目の位置を近づけることで、実質的に視野角が広く感じられるということもある。 3. メガネなしで使うための社外レンズを流用 毎回、新しいVRヘッドセットをテストするたびに課題になるレンズ問題は、Quest 2から流用できた。いまや中国からAliexpressなどでレンズを直接輸入すれば社外レンズは20ドルくらいで入手できるが、流用できればゼロ円。到着待ち時間もない。 ちなみに流用したのは3年前のこの記事で紹介したレンズだ。 かくして、手元にきたQuest 3Sは開封から1時間もしないうちにQuest 3とQuest 2装着パーツを流用したキメラ状態になったのだった。