〝ビースト〟尾形崇斗のハワイ遠征「XLで甘んじた自分が…」3日間25ドルのジムで猛者に尻込み スーツケースにしのばせた重量球
◆ソフトバンク優勝旅行 14日(日本時間15日)米ハワイ州ホノルル ソフトバンクの尾形崇斗が優勝旅行先のハワイでも超絶ハードトレーニングを課している。 ■ハワイに持ち込んだ〝秘密兵器〟を投げる尾形【写真】 「いってみたらハワイ遠征です。ハワイ自主トレ。ここで何かをつかんで帰ろうかなと」 母と姉と訪れた初めてのハワイ。家族と過ごす時間を除いては、もっぱらトレーニングに時間を割いている。ホテル宿舎から歩いて30分ほどのジムを訪れ、即日入会。3日間25ドルのパスを購入した。 ジムに入ると、屈強な猛者たちがゴロゴロといた。「やっぱり規格外のでかさの人たちがいっぱいいる。ちょっと悔しかった。Tシャツを買いに行って日本だと2XLなんですけど、(米国サイズでは)XLがちょうどいいってなってしまう。やっぱりワールドクラスのすごさを感じた。XLで甘んじた自分が…」と悔しさをにじませた。 ジムの帰りにはアメフトのボールを購入。「腕の動きを改善するために使います。メジャーで新人王を取ったポール・スキーンズ(パイレーツ)も使っている。きれいな回転と、うまく投げるためにはそれまでの過程をうまくつくらないといけない。ごまかしの効かない投げ方を身につけられるんです」と説明した。 ジムからビーチに場所を移すと、そのアメフトボールを投げた。さらにトレーニング用の重たいメディシンボールもみずほペイペイドームからスーツケースに詰め込んで運んできた。ハワイの青空には何とも不釣り合いな重量球が上空に放たれた。踏ん張りの効かない砂浜での腕立て伏せやビーチの走り込みで大粒の汗を流した。 「やっぱり環境を変えてやるのはすごくいい。ずっと同じ場所でやることも大事だけど、環境を変えることでモチベーションも変わる。違う人のウエートトレーニングを見ることもできた。猛者たちに囲まれたことでクオリティーも上がりそうです」 今季はけがで出遅れたが、12試合に登板し、2勝3ホールド、防御率2.31。ポストシーズンでは大事な場面も任され、小久保裕紀監督からは来季、1イニングを任せる6人衆(ロベルト・オスナ、ダーウィンゾン・ヘルナンデス、松本裕樹、藤井皓哉、杉山一樹、尾形崇斗)の1人に指名された。「そういう集団に入れてもらえたのはすごくうれしい。自分もオプションはもっともっと広がると思う。将来的にはメジャーのストッパーみたいに8回2死満塁で火消しして、9回を抑えるようなことができたらいい」。〝ハワイ遠征〟で一回り大きくなって帰国する。 【#OTTOソフトバンク情報】
西日本新聞社