「最近のゴルファーはマナーが悪い!」ってSNSで… “自分ファースト”な人が増えた一因はスコア偏重主義とユーチューブ!?
バラエティーのノリをそのままコースに持ち込む
昨今では、SNSを中心に「マナーの悪いゴルファーが増えた!」といったコメントを目にすることが多々あります。ディボット跡を直さない、前の組がアドレスに入っているのにカート内で大声で会話しているなど、さまざまな指摘がされていますが、なぜマナーを守れないゴルファーが増えたのでしょうか? ハリーゴルフスクール(東京都目黒区)を経営するレッスンプロのハリー石川氏は以下のように話します。 【写真】バレたら“永久追放”!? これがマスターズで“持ち込み厳禁”の品目です
「ゴルフ場の敷居が低くなり、時代の流れとともに、気軽に楽しめるスポーツに変わったのはもちろんですが、スコア偏重のゴルファーが増えていることも一因だと思います」 「私は40代なのですが、一昔まえのゴルフ場はマナー重視で、スロープレーになる可能性があるスコア130以上を叩く人は、ラウンドしてはいけないぐらいの風潮がありました。最低限ゴルフができるようになってからラウンドデビューをして、次は先輩から所作を学ぶのが一般的でしたが、いまは違います」 「『数回練習して最短でラウンドするのが当たり前になっている』『とにかく良いスコアを出して仲間やSNSで自慢したい』など、自分ファーストのプレーヤーが増えたことにより、マナーがおざなりになる人が増えているように感じます」 「またそういった行為を注意する人が格段に減ったことも要因のひとつだと思います。私の時代は厳格な上下関係があり、間違ったことをした場合は、強く指導されてきた世代ですが、いまはコンプライアンスも厳しくなり、相手がNGな行為をしていても顔色をうかがって発言を控える人がほとんどです。そうなると、ゴルファー自らルールやマナーを学ぶしかありませんが、できていない人が多いのが現状です」 ゴルフ場でマナーを守れていないゴルファーがいたとしても、「言い争いになったら面倒だから……」とあえて無視する人も増えているようです。さらに石川氏は、ゴルフのバラエティー化も要因のひとつに感じると話します。 「昨今では、とくにユーチューブなどでゴルフ企画みたいなものが流行っていて、タレントや芸人、ユーチューバーが多少騒いで盛り上げながらプレーする姿をよく見かけます。番組構成上、そのような演出になることはある程度仕方のないことですが、それを見ている若年層のなかには、ゴルフ場ではこれぐらい騒いでも問題ないと誤解してしまっている人も多い気がします」 「もちろん、新規ゴルファーの獲得につながっているとも思いますが、動画で見る賑やかなラウンドと実際にゴルフ場で行われているプライベートなラウンドでは、多少の差があることを認識するべきでしょう」 番組の演出上、大事な場面でパッティングをミスしてグリーンに寝転がったり、ドライバーでミスショットを打ち、同伴者が大声で笑って盛り上げたりする場面もよく見かけますが、実際のラウンドではマナー違反となる可能性もあります。