欲しかった中期モデル【3】「旧車を通じて知り合った多くの友人たちの力を借りて、ここまで走れるクルマに」|1968年式 スバル360 スタンダード
「大事なのは純正の状態を生かしつつ、自分好みのスタイルにすること」。こう割り切って、軽の名車スバル360のモディファイに力を注ぐオーナー。難関のエンジンチューニングはもちろん、あの手この手でたくましく育った小粋なミニマムマシンに、スポットライトを当てる! 【画像27枚】助手席の前のダッシュボードに大森製の電流計/電圧計、そしてウルトラ製の時計をセット。給油口はリアガラスとエンジンリッドの間に位置する。ここだけペイントの色が違っているが、購入当初は、このイエローに塗るつもりだった 【1968年式 スバル 360 スタンダード vol.3】 美しく仕上げられたエンジンルームで、ソレックスなどと同じように目を引くのは、自作の燃料コックとフィルターだ。純正状態では、どちらもエンジンルームの奥側に位置しており、整備性の面から見るとちょっとばかり手間らしい。そこで、オートバイ用の燃料コックとフィルターを、あえてエンジンルームの前方中央に設置。整備性、操作性の向上とともに、シンプルなエンジンルーム内にあって絶好のアクセントとなっている。 外観にかんしては、購入時の色(紺色)からサフェーサーのようなグレーのラッカーペイントで塗り直し、あえて製作途中であるかのようなイメージを演出している。走り屋系のモディファイも好きなことから、車高はトーションバーのコマをズラす方法でローダウン。ポジティブキャンバーが特徴であるはずのスバル360が、逆のネガティブキャンバースタイルへと変身した。 「買ったばかりのときは、かろうじてエンジンがかかるくらい。それを旧車を通じて知り合った多くの友人たちの力を借りて、ここまで走れるクルマにすることができました。本当に感謝しています。これからもキャブの交換、合わせホイールのアルミ化など積極的に手を加えて、ちょっとヤンチャなヤングSS風にしていきたいですね」 軽の面白さを知ったオーナーとスバル360は、どうやらまだまだ進化する気マンマンだ! 主要諸元・チューニング SPECIFICATIONS 1968年式 スバル 360 スタンダード ▪エクステリア:グレーラッカーペイント(一部スズキスイフト純正イエロー調合色)、マーシャル製凸型ヘッドライト、 他車用フロントサンバイザー加工、マジックカーテン、純正形状社外フェンダーミラー、富士山ナンバーフレーム ▪エンジン:1㎜オーバーサイズピストン、1㎜ヘッド面研、圧縮比アップ ▪吸排気系:ソレックス32PHH+メッキエアファンネル、ワンオフインテークマニホールド、出口2本出し加工 ▪点火系:デンソー製GTコイル、永井電子機器製シリコンプラグコード、点火時期変更(18度) ▪燃料系:ニスモ製電磁ポンプ、ホーリー製レギュレーター、燃圧計、オートバイ用燃料フィルター+燃料コック ▪駆動系:4速ミッション載せ換え ▪サスペンション:(F)トーションバーコマずらし加工、ゴムブッシュ加工 (R)トーションバーボルト緩め加工 ▪タイヤ:ダンロップ SP10(F)145SR10(R)145SR10 ▪ホイール:鎌ヶ谷ワイドホイール純正ワイド加工+自作スムージング加工&ペイント(F)10×5J(R)10×6J ▪インテリア:スバルR-2 SS純正ステアリング+スタンダード用ホーンボタン+スバル360ヤングSS用エンブレム、スバル360ヤングS用メーター、マーシャル製ウッドシフトノブ、大森メーター製電流計/電圧計、永井電子機 器製時計、純正張り替え&染め直しフロントシート、デラックス純正リアシート 初出:ノスタルジックスピード 2020年 2月号 vol.23 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部