富岡西・選手紹介/4 難球処理の面白さ実感 前川広樹一塁手(2年) /徳島
<第91回選抜高校野球> 「難しい打球をうまくさばけた時に面白さを感じます」と笑顔を見せる。小川浩監督(58)も「昨秋の大会では前川の好守に救われた」と評価する。 富岡西に入って野球観が大きく変わった。入学時は選手が主体的に試合を進めるノーサイン野球に戸惑ったが、チームメートの動きをまねするうちに視野が広がり、走者の動きが見えるようになった。苦手だった打撃にも活路を見いだし、小技やたたきつけるゴロで得点に絡む一打が打てるようになり、「全てでプラスに働いている」と実感する。 1年秋にベンチ入りしたが、冬以降攻守に伸び悩んだ。「武器を持とう」と自主練習の大半を守備に費やし、帰宅後も鏡でフォームを入念に確認した。昨年6月以降徐々に調子を取り戻し、夏以降は一塁を守り、チームに欠かせない存在だ。 「富岡西は地元の子が中心のチーム。練習時間や場所は限られているが、質を高めたら勝てることを甲子園で証明したい」と力強く話した。【岩本桜】