スズキDR-Z4S/DR-Z4SM・400ccデュアルパーパスとモタードモデルがユーロ5対応で復活【ミラノショー速報】
中身も外観もフルアップデートで登場のビッグシングルスポーツDR-Z4SとDR-Z4SM
2000年に国内発売のデュアルパーパスモデルDR-Z400S、2004年末に国内発売のモタードモデルのDR-Z400SM。ともに日本では排出ガス規制強化の影響を受け、2008年にラインアップ落ちとなったが、2010年代までは北米とオセアニア地域向けに生産が継続されていた。近年は2モデルとも海外市場でも供給停止となっていた模様だが、2024年のミラノショーでこの2台の復活がアナウンスされた。車名はそれぞれDR-Z4S、DR-Z4SMとなったが、往年のフォルムを残しつつ中身も外観もアップデートされての登場となった。 【画像15点】復活・待望のスズキの400ccスポーツをじっくりチェック! アップデートの中身は、エンジンのユーロ5排出ガス規制への対応、OBDII(各種電子制御機器のコンピュータ診断)への対応、ABS付きの最新ブレーキ制御などの基準を満たす変更を盛り込んだもの。また、もうひとつの革新が電子制御でのライダーアシスト機構の採用。スズキドライブモードセレクター(SDMS)、スズキトラクションコントロールシステム、そして状況によりキャンセル可能なABSなどもアップデートされている。 さらにはひと目でわかるように、外観も現代的にブラッシュアップ。灯火類の全LED化のほか、フル液晶のメーターディスプレイ採用で視認性、被視認性の向上も果たしている。
ツインプラグ化、バルブやカムの刷新+新設計電子制御スロットル採用で生まれ変わった398cc単気筒
ベースの水冷4ストロークDOHC単気筒4バルブは、ボア・ストロークは先代から受け継いだが、ツインプラグ化やバルブの変更(吸気側=軽量チタン製、排気側=中空ナトリウム充填バルブ)、新設計のピストンへの変更で徹底的に改良。また新形状のカムプロファイル採用と42mm径ボアの電子制御ストッロルバルブにより、メカニカルロス低減、低速域でのトルクアップ、全域での燃焼効率向上とパフォーマンスアップを図っている。 また車体側に目を向けると、フレームは新設計のスチールパイプツインスパータイプ、これに軽量なアルミシートレール、アルミスイングアームを新採用。また両モデルともに、トラベルが長く調整機構を持つフロントKYB倒立フォーク、リヤにもKYB製のフルアジャスタブルサスを採用。タイヤはDR-Z4Sが前21/後18インチでIRC製のGP-410、DR-Z4SMは前後17インチで最適なパフォーマンスを発揮するダンロップラジアルQ5Aを装着する。 大幅刷新で全世界でアナウンスされた400ccシングルスポーツ。ビッグオンオフモデルとしても、モタード系モデルとしても、貴重な存在の復活。無論のこと日本導入を待望するライダーも多いことだろう。