電子書籍は「出版権」創設で普及する? 著作権法を改正へ
コンテンツ少なく伸びが鈍い電子書籍市場
インターネットメディア総合研究所の調査によると、2012年度の電子書籍売り上げは約729億円。話題が先行している割に、日本ではベストセラー小説などに電子化されないコンテンツが多く、また、紙の本に比べての割安感が乏しいこともあり、電子書籍市場の伸びはまだ鈍いともいえます。 とはいえ、電子書籍には紙の本とは違った便利さや読みやすさがあるのは事実です。タブレットなど電子書籍を読むための端末はますます普及しています。遠からず「電子書籍は儲からない」といわれている出版界の常識が覆る日が来るでしょう。 ただ、われわれ読者にとっては出版社が出版権を持つかどうかは、どちらでもよいことともいえます。大切なのは、電子書籍として提供されるコンテンツの質と量、そして値段。電子書籍でも、いろいろなコンテンツを安価に楽しめる日を待ち望みたいものですね。 (寄本好則/三軒茶屋ファクトリー)