古河電工、ロシアから撤退。光ケーブル工場譲渡へ・モロッコに製造移管
古河電工はファイバ・ケーブル事業での損益改善策の一環として、ロシアから撤退する。情報通信関連事業を展開する米子会社OFSがロシアのボロネジ市に有する光ケーブル工場を譲渡する。現在は政府への許認可を申請している段階となっている。売却に伴いロシア工場での生産は、北アフリカのモロッコにある製造拠点に移管する。 現在、古河電工の光ファイバ・ケーブル事業は米州での需要低迷などに伴う販売減速などを受けて、収益力強化が課題となっている状況。世界的な情報通信量の増大に伴い中長期的には需要は改善する見通しだが、景気動向によっては回復までにある程度の時間を要する可能性もあると見ている。その中で事業改革に向けた取り組みの一つとして、採算性を勘案した拠点の統廃合を進めている。今回決めたロシア工場の売却はその一環となる。 譲渡するロシアの工場では主に欧州向けの製品を製造していたが、現在までにほぼ停止の状態となっている。サプライチェーンの規制により、同国での光ケーブル事業の継続が困難となったことも、今回譲渡を決めた要因となっている。