石破首相が掲げた勝敗ライン「与党過半数」は実現可能か、衆院選後のシナリオを整理する
■ 自民党の有力者および総理候補の経済スタンス(チャート) 財政については、財政規律や官民の役割に対する考え方、いわゆる「大きな政府」を目指すか「小さな政府」を目指すかの方向感が各候補、各党で異なる。 金融政策運営については、正常化支持、すなわち利上げに前向きであるか、それとも緩和継続支持、すなわち利上げに慎重であるかで整理できよう。 なお、石破首相は従来利上げ容認であったが、総裁選後の発言の変遷が示すように、現時点のスタンスはおおむね中立であろう。立憲民主党は、従来は分配重視の財政拡張路線であったが、野田代表になってから財政健全化路線へ転じている。 【宮前 耕也(みやまえ こうや)】 SMBC日興証券㈱日本担当シニアエコノミスト 1979年生まれ、大阪府出身。1997年に私立清風南海高等学校を卒業。2002年に東京大学経済学部を卒業後、大阪ガス㈱入社。2006年に財務省へ出向、大臣官房総合政策課調査員として日本経済、財政、エネルギー市場の分析に従事。2008年に野村證券㈱入社、債券アナリスト兼エコノミストとして日本経済、金融政策の分析に従事。2011年にSMBC日興証券㈱入社。エコノミスト、シニア財政アナリスト等を経て現職。 著書に、『アベノミクス2020-人口、財政、エネルギー』(エネルギーフォーラム社、単著)、『図説 日本の財政(平成18年度版)』および『図説 日本の財政(平成19年度版)』(東洋経済新報社、分担執筆)がある。
宮前 耕也