山梨学院高はDF神山康介(プレジール入間出身、左端)の劇的ゴールで3位に(Taro YOSHIDA)

[9.7 関東ROOKIE LEAGUE U-16 Aリーグ第9節 山梨学院高 2-2 日大藤沢高 時之栖裾野G] 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 「2024関東ROOKIE LEAGUE U-16」から“U-16全国大会”ミズノチャンピオンシップへの出場枠は3。Aリーグ優勝の前橋育英高(群馬)、同2位の市立船橋高(千葉)に加え、Aリーグ3位とBリーグ1位、Cリーグ1位によるプレーオフを勝ち抜いたチームが関東第3代表として出場権を獲得する。得失点差にまでもつれたAリーグ3位争いは、山梨学院高(山梨)が制した。 　前節まで勝ち点13の山梨学院は、勝てば自力での3位が確定する状況で勝ち点2差の6位・日大藤沢高(神奈川)と対戦。前半3分、DF尾形太一のアシストから、得点ランキング2位のエースFWメアスソムナンが9得点目となるゴールを決め、先制した。 　だが、日大藤沢も前半10分にDF大森拓翔のゴールで同点。3位へ浮上するために勝つしか無い日大藤沢は1-1の試合終盤、U-16日本代表DF橋本ジュアをピッチへ送り出し、チームを活性化する。すると、後半38分、MF山岡稜がゴール前のこぼれ球を左足でねじ込んで勝ち越しに成功。喜びを大爆発させた。 　それでも、山梨学院の心は折れなかった。DF神山康介は「(みんな、)『まだ全然時間あるから決めよう』って言っていました」と振り返る。登録身長183cmで、スピードにも自信を持つ神山はトレーニングからCBとFWの“二刀流”に挑戦中。この日は勝ち越される直前に、CBからFWへポジションを上げていた。 「センターバックの時の上のボールのヘディングの返しとか、FWの時だったらゴールキックとかを胸トラップとかで収める」ことが得意だという神山が、この日はゴールでチームを救う。 　後半45+1分、相手の小さなクリアに反応する。そして、「自分が勝たせるって思ってたんで、どっからでもシュートを狙っていこうと思って打ちました」という左足ミドルが左サイドから対角のゴールネットへ。「FWとしての仕事できたんで良かったと思います」と喜んだ神山の劇的同点弾によって、山梨学院は2-2の引き分けに持ち込んだ。 　山梨学院はこの時点で暫定3位。直後に行われた試合で勝てば3位浮上の流通経済大柏高(千葉)が帝京高(東京)に4-5で敗れ、7位へ後退した。帝京は勝ち点14で山梨学院と並んだものの、得失点差で下回り、5位で終了。一方で、西武台高(埼玉)が鹿島学園高(茨城)に3-1で勝利し、勝ち点14へ伸ばした。だが、3位へ浮上するためには、あと2点足らず、4位。前回王者の山梨学院が3位を守り、プレーオフ進出を決めた。 　神山は「去年も山梨学院は1位で(ミズノチャンピオンシップに)出ていて、連続で行くっていうのを繋いで、これからの山梨学院をもっと強くして、いいチームにしていきたいです」とコメント。また、メアスソムナンも「全国出場と全国でも優勝を目指していきたい」と言い切った。まずは、プレーオフ1回戦勝者・武南高(埼玉、Bリーグ1位)との一戦に集中。“U-16全国大会出場決定戦”となる大一番を制し、2年連続でミズノチャンピオンシップ切符を獲得する。 >