来年から娘が大学進学するので「月10万円」仕送りをします。家族間でも「110万円」を超えると贈与税がかかると聞いたのですが、税金を払う必要はありますか?
一人暮らしの大学生の生活費ってどれくらい?
一人暮らしの大学生の生活費といっても、居住している地域や人によって異なりますが、一般的にどれくらいなのでしょうか? 日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査結果」によると、一人暮らしの大学生が支出している生活費の平均は年間で107万1800円ですので、月額にすると約9万円です。 この調査は、全国の国公立および私立大学の学部および大学院生が対象ですので、都心に近い場合はもっとかかる場合も少なくないでしょう。
大学生の娘について贈与税の観点で注意すべき点とは?
仕送りに関して注意すべき点は、あくまで「生活費や教育費の範囲内であること」です。生活費や教育費は、親が子どもに対して必要な支援をするものとして非課税ですが、その範囲を超えると贈与税が課されるリスクがあります。 例えば、子どもが仕送りを貯金や投資に回したり、なくても困らない車を買ってあげたりすると、生活費や教育費の範囲を超え、贈与とみなされる可能性があります。 親としても子どもの生活費がどれくらいか把握し、生活費の範囲を大きく超えた金額を支援しないように注意しましょう。
まとめ
親が大学生の子どもに対して行う仕送りは、生活費や教育費として合理的な範囲であれば、贈与税がかかることはありません。 毎月10万円の仕送りは、関東で一人暮らしをする大学生の生活費を考慮すると、一般的には必要な範囲に収まるため、贈与税の対象になる可能性は低いといえます。 ただし、仕送りが貯金やぜいたく品に使われると贈与税がかかるリスクがあるため、用途をしっかり把握し、支出の記録を残しておくことが重要です。 出典 国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合 国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合 独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度学生生活調査 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部