「日本の能動的サイバー防御能力の強化を」 和歌山「正論」懇話会で松原実穂子氏が講演
和歌山「正論」懇話会の第107回講演会が4日、和歌山市のホテルアバローム紀の国で開かれ、NTTチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジストの松原実穂子氏が「サイバー脅威の最前線-AIから東アジア情勢まで」と題して講演した。 松原氏は「サイバー犯罪が巨大ビジネス化している」と述べ、身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」による中小企業の倒産などの被害事例を挙げて対応の難しさを指摘。また、生成AI(人工知能)を悪用したサイバー攻撃の世界的増加など、個人や企業に迫る脅威を解説した。 さらに、台湾有事をにらんだ動きとみられるサイバー攻撃を米国の重要インフラ企業がすでに受けていることに言及し、「能動的サイバー防御を含め、日本の能力強化が不可欠だ」と訴えた。