ドラフト会議での関係者パスを手にガッツポーズをする富士大・麦谷（撮影・木村有優）

　目標はでっかくイチローさん！　オリックス1位の富士大・麦谷祐介外野手（22）が28日、岩手県花巻市内の同大学で指名あいさつを受けた。 　走攻守3拍子がそろった有望株。目指す選手はオリックスでもプレーしたイチロー氏で「自分がこうやって名前を挙げるのも申し訳ないぐらい本当に素晴らしい方ですが、とても憧れです」と偉大なる先輩の背中を追う。 　この日はオリックス福良GMや岡崎スカウトら4人が集結。「実感とともに自覚が芽生えました」と表情を引き締めた。岡崎スカウトは「開幕スタメンを狙える選手となった時に『麦谷選手が最適かな』と思ったので1位で指名しました」と説明。「守備範囲の広さは元から持っている選手。あとはプロの投手の球に慣れれば、3割、30本、30盗塁もできる選手になると思います」と期待を寄せた。 　楽天が日本一に輝いた13年、年間シートを持っていた麦谷はその瞬間を観客席で目に焼きつけたという。胴上げ投手となった田中将とは今年8月、練習試合で対戦している。「前回はショートのエラーでの出塁で打てていない。結果で恩返しという意味でも打ちたいです」。大志を抱き、サクセスロードを突っ走る。【木村有優】